とうがん (冬瓜) 

学名  Benincasa hispida (B. pruriens f. hispida, B. cerifera)
日本名  トウガン 
科名(日本名)  ウリ科
  日本語別名  カモウリ(氈瓜)、トウガ(冬瓜)、チョウセンウリ
漢名  冬瓜(トウカ,dōngguā,とうが)
科名(漢名)  葫蘆(コロ,húlu)科
  漢語別名  白瓜(ハクカ,báiguā)・白冬瓜、廣瓜、枕瓜、扁蒲・蒲瓜、大瓠子・瓠子瓜、水芝
英名  Wax gourd, White gourd, Ash gourd, Chinese winter melon, Ton kwa
2006/06/22 薬用植物園
2005/08/02  同上 2005/09/18  同上

2005/09/12  三芳町竹間沢

 トウガン属 Benincasa(冬瓜 dōngguā 屬)には、熱帯アジア~濠洲東北部に2種がある。

  B. fistulosa
パキスタン・インド北部産
  トウガン B. hispida(B.pruriens f.hispida, B.cerifera;冬瓜)
    var. chieh-qua(節瓜・毛瓜;E.Chinese squash, Mo kwa)
         
300年前から兩廣で栽培、未熟果を食用
   
 ウリ科 Cucurbitaceae(葫蘆 húlu 科)については、ウリ科を見よ。
 漢名の冬瓜(トウカ,dōngguā,tonkwa)は、冬に熟することから(『本草綱目』)
 和名のトウガンは冬瓜の訛、カモウリ(氈瓜)は果実に毛があることから。
 『本草和名』及び『倭名類聚抄』冬瓜に、「和名加毛宇利」と。
 『大和本草』に、「冬瓜{カモウリ} カモハ毛氈{セン}ノ和名也、順和名抄氈ノ字賀毛ト訓ス、・・・此瓜冬ニイタレハ白毛アリ氈ニ似タリ、故ニカモウリト名ツク」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』24 冬瓜に、「カモウリ トウガン防州 トンガ伊州」と。
 東南アジア原産、ジャワに野生している(一説に雲南西雙版納に野生がある)。
 東南アジア・インド・漢土(全土)などで栽培。日本では10世紀ころから栽培。
 果肉を食用にする。
 中国では、茎を冬瓜藤と呼び、葉を冬瓜葉と呼び、果皮を冬瓜皮と呼び、果肉を冬瓜瓤と呼び、種子を冬瓜子(トウカシ,dōngguāzĭ)と呼び、それぞれ薬用にする。
『中薬志Ⅱ』pp.83-85 『全國中草藥匯編 上』p.273 『(修訂) 中葯志』III/318-321 
 日本では、生薬トウガシ(冬瓜子)は 1)トウガン Benincasa cerifera 又は 2) Benincasa cerifera forma emarginata の種子である(第十八改正日本薬局方)。
 「冬瓜はふとく成りたりとも、未だ白き粉を生ぜざるをばとるべからず。早くもぎたるはくさりやすし。霜下りてのち、よく熟して白粉のよく出たるは、春まで置きても損ずる事なし」(宮崎安貞『農業全書』1697)

   冬瓜やたがいにかはる顔の形
(なり) (芭蕉,1644-1694)
 

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