げんげ 

学名  Astragalus sinicus
日本名  ゲンゲ 
科名(日本名)  マメ科
  日本語別名  レンゲ(蓮華)・レンゲソウ(蓮華草)・レンゲバナ、ゲンゲン・ゲゲバナ・ゲゲナ、デンソウ、タエンドウ、タブドウ。、シャカバナ、ホウゾウバナ・フウゾバナ、ホウトウゲ、ミヤコグサ、モウセングサ、コヤシグサ、ゴギョウ
漢名  紫雲英(シウンエイ,ziyunying)
科名(漢名)  豆(トウ,dou)科
  漢語別名  沙蒺藜(サシツレイ,shajili)・草蒺藜(ソウシツレイ,caojili)、馬苕子(バチョウシ,matiaozi)・苕子菜(チョウシサイ,tiaozicai)、米布袋(ベイフタイ,mibudai)、紅花草(コウカソウ,honghuacao)・花草(カソウ,huacao)・草子(ソウシ,caozi)、翹搖(ギョウヨウ,qiaoyao)・翹饒(ギョウジョウ,qiaorao)、苕饒(チョウジョウ,tiaorao)
英名  Milk vetch
2010/04/09 入間市宮寺

2009/04/16 入間市宮寺

2007/04/29 野川公園自然観察園

2007/04/30 あきる野市留原
2005/05/04   埼玉県児玉町


 ゲンゲ属 Astragalus(黄耆・黄芪(コウキ,huangqi,おうぎ)屬)には、次のようなものがある。
   A. acaulis(無莖黄耆)
 『中国本草図録』Ⅷ/3645
   A. acberrimus (糙葉黄耆・粗糙紫雲英)
   ムラサキモメンヅル A. adsurgens(ssp.fujisanensis;
        直立黄耆・直莖黄耆・斜莖黄耆・地丁・沙苑子)
        『中国本草図録』Ⅴ/2153・『中国雑草原色図鑑』97。
        
 日本では高山植物。『週刊朝日百科 植物の世界』4-307
     サイシュウモメンヅル var. alpinus
   A. aksuensis(阿克蘇黄耆)
   A. balfourianus (雪山耆)
   A. bhotanensis (地八角・球花紫雲英)
 『雲南の植物Ⅱ』132
   A. camptodensis(彎齒黄耆・滇棉耆)
   マルバノコゴメオウギ A. capillipes (毛細柄黄耆)
   キバナノモメンヅル A. chinensis (華黄耆・木黄耆・天津沙苑子)
         
『中国本草図録』Ⅱ/0611・『中国雑草原色図鑑』98
   A. chrysopterus (金翼黄耆)
   ツルゲンゲ A. complatanus (扁莖黄耆・沙苑子・蔓黄耆・大沙苑・沙苑蒺藜・白蒺藜)
        『中薬志Ⅱ』pp.153-157、『中国本草図録』Ⅸ/4183・『中国雑草原色図鑑』98
   ムラサキオウギ A. dahuricus (達呼里黄耆・野豆角花・興安黄耆)
        
 『中国本草図録』Ⅵ/2673
   A. degensis(麗江窄翼黄耆) 『中国本草図録』Ⅷ/3646
   A. englerianus(蒙自黄耆・恩氏黄耆)
   A. ernestii (梭果黄耆)
   A. floridus (多花黄耆) 『中国本草図録』Ⅷ/3647
   リシリオウギ A. frigidus ssp. parviflorus(A.secundus)
   チャボゲンゲ A. galactites
   A. henryi(秦嶺黄耆)
   A. hoantchy(烏拉特黄耆・賀蘭山黄耆)
 『中国本草図録』Ⅹ/4643
   エゾモメンヅル A. japonicus
   A. josephii(沙基黄耆)
   カワカミモメンヅル A. kawakamii
   A. kialensis(西康黄耆) 『中国本草図録』Ⅷ/3648
   A. kifonsanicus (鷄峰黄耆)
   A. lepsensis(伊寧黄耆)
   A. licentianus(甘肅黄耆)
   A. mahoschanicus (馬河山黄耆)
   A. maowenensis (茂汶黄耆)
   シナガワハギモドキ A. melilotoides (草木犀状黄耆・草木犀状紫雲英)
         
『中国本草図録』Ⅶ/3169・『中国雑草原色図鑑』98
     var. tennuis(細葉黄耆)
 『中国本草図録』Ⅶ/3170
   タイツリオウギ
(キバナオウギ) A. membranaceus(var.obtusus, A.yezoensis,
         A.shinanensis;膜莢黄耆・黄芪・卜奎芪・口芪)
     モウコオウギ A. mongholicus (A.membranaceus var.mongholicus;
        蒙古黄耆・内蒙古黄耆・紅藍黄耆・白皮芪・綿黄耆)
        
『中薬志Ⅰ』pp.451-456、『中国本草図録』Ⅴ/2154
   ヒナモメンヅル A. miniatus
   A. monadelphus (單體蕊黄耆) 『中国本草図録』Ⅷ/3649
   ナンコオウギ A. nankotaizanensis
   A. nivalis
崑崙山脈の砂地に産
   キバナゲンゲ A. nokoensis
   A. polycladus(多枝黄耆)
   A. prattii(短苞黄耆) 『中国本草図録』Ⅷ/3650
   A. przewalskii(黑紫花黄耆)
   モメンヅル
(フジオウギ) A. reflexistipulus
   シュミットソウ A. sachalinense
樺太・海馬島に分布
   コゴメオウギ A. astoi
   ハイゲンゲ A. scaberrimus(糙葉黄耆・粗糙紫雲英)『中国雑草原色図鑑』99
   カラフトモメンヅル A. schelichovii
   シロウマオウギ A. shiroumensis
   A. sievesianar(綿果黄耆)
   ナルトオウギ A. sikokianus
 徳島県鳴門市阿波井島特産、野生絶滅
   ゲンゲ
(レンゲソウ) A. sinicus (紫雲英・翹搖・沙苑子)
   A. skythropos(戚黄耆)
   A. sungpanensis(松潘黄耆)
   A. tanguticus(靑海黄耆)
   ダッタンモメンヅル A. tataricus (皺黄耆) 『中国本草図録』Ⅹ/4644
   A. tatsinensis(A. yunnanensis var. tatsinensis;康定黄耆)
       
中国清南部産。『週刊朝日百科 植物の世界』4-309
   A. tibetanus (藏綿耆・西藏黄耆・滇綿耆)
   トカチオウギ A. tokachiensis
   A. tongolensis (黑毛果黄耆・塘谷耳黄耆・白耆)
   ヤチオウギ A. uliginosus(濕地黄耆) 
『中国本草図録』Ⅱ0612
   カリバオウギ A. yamamotoi
   A. yunnanensis (雲南黄耆・黄花綿耆) 『中国本草図録』Ⅷ/3651 
 マメ科 LEGUMINOSAE(FABACEAE;豆科)については、マメ科を見よ。
 そのマメ亜科 Papilionoideae(Faboideae;蝶形花亞科)乃至マメ科 Papilionaceae(Fabaceae;蝶形花科)については、マメ亜科を見よ。
 和名ゲンゲは、一説に 漢名翹揺の音の転訛という(牧野)
 レンゲ
(蓮華)は、花の形をハスの花(ないし仏座としての蓮華座)に擬えて。
 漢名の属名は、古来黄耆(コウキ,huang2qi2,おうぎ)と書かれてきたものだが、現代中国では黄芪の字を用いる。ただし、芪・耆は同字。
 耆の替りに蓍(シ,shi
1)と書くものを見ることがあるが、蓍はノコギリソウであり、誤り。
 中国(陝西・河南・江蘇・浙江・江西・福建・兩湖・兩廣・四川・貴州)に分布し、広く栽培する。
 日本には、『大和本草』
(1709)に記述があり、それ以前に渡来した。
 嫩葉を蔬菜として、花は塩漬けにして食用にし、全草を緑肥・飼料とする。
 また、根・全草・種子を薬用にする。
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 夏之部」に、「げんげ草 初。むらさきと白有。葉も花も、小藤の如ク」と。
 日本では、かつて徳川時代中期以後、刈入れ後の田んぼにレンゲの種を蒔き、翌年の春、田をおこすときに鋤き込んで緑肥とした。
 今日その風習が廃れたのは、一つには科学的に作られた窒素肥料が普及したこと、そして今一つには「田植えが機械化されたことである。以前、田植えの時期は、レンゲソウの花の終わる頃だった。大きく育ったイネの苗を、手で植えていたからである。しかし、田植えの機械化が進み、大きく育つ前のイネの苗を機械で植えるようになり、田植えの時期が早くなった。 そのため、レンゲソウの花の季節を待たずに、田んぼの土を起こし、田植えをする。すると、レンゲソウが育つ期間が短くなるので、レンゲソウ・パワーが十分に生かせない。結局、レンゲソウを栽培してもあまり役に立たなくなったのだ」
(田中修『雑草のはなし』2007)

   春の小川は さらさらいくよ。
   岸のすみれや れんげの花に、
   においめでたく 色うつくしく、
   咲けよ咲けよと ささやきながら。
    
 (文部省唱歌、1912;1942一部修正)
 


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