えんどう (豌豆) 

学名  Pisum sativum (Lathyrus oleraceus)
日本名  エンドウ
科名(日本名)  マメ科
  日本語別名  
漢名  豌豆(ワントウ,wāndòu)
科名(漢名)  豆(トウ,dòu)科
  漢語別名  胡豆、戎菽、荷蘭豆、麥豆、雪豆、耳朶豆
英名  Pea, Garden pea
アカエンドウ var. arvense  2007/04/29 調布市

シロエンドウ var. hortense  2006/05/01 新座市中野

 エンドウ属 Pisum(豌豆 wāndòu 屬)には、地中海地方・西アジアに1-3種がある。

  エンドウ P. sativum(Lathyrus oleraceus;豌豆・胡豆・戎菽)
    アカエンドウ var. arvense(P.arvense) 花は紅色、莢は硬く、豆は褐色。
    シロエンドウ var. hortense
 花は白色、莢は柔らかく、豆は白色。
    var. elatius
 地中海沿岸・西アジア産
    サヤエンドウ var. macrocarpon 
    ツタンカーメンのエンドウ 'Pea of Tutankhamen'
莢は紫色
   
 東アジアで栽培されている食用のマメについては、まめを見よ。
 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。
 和名は漢名の音。
 漢名の豌は、丸い豆。
 日本では、源順『倭名類聚抄』(ca.934)は、『本草疏』の「豌豆、一名野豆」を引き、その野豆に「和名乃良末女」と記す。ただし、このノラマメはツルマメを指すものか。
 属名は、ラテン語の「エンドウ」。英語の pea と同一語源という。
   起源については諸説があるが、中近東・地中海地方原産の栽培種。
 スイスで発見された炭化種子は、B.C.7000のもの。
 ギリシア・ローマで既に栽培していた。
 栽培過程の中で、野菜用・種子用・飼料用などに分化した。
 最近、未熟な莢を食用にする var.macrocarpon, var.saccaratum が普及してきた。
 中国には、5世紀に入る。
 日本には、『倭名類聚抄』にノラマメとして載るものがエンドウだとすれば、9-10世紀までに入ったことになる。ただし一説に、中国経由で江戸時代に入ったとする。
 アカエンドウ・シロエンドウの完熟した種子を豌豆豆(えんどうまめ)と呼び、いずれも食用にする。
 また、シロエンドウの嫩莢を莢豌豆
(さやえんどう)、熟する前の柔らかい豆をグリーンピース green peas(靑豌豆・生豆)と呼び、食用にする。
 中国では、嫩枝・嫩葉を豆苗と呼び、蔬菜とする。
 メンデル(1822-1884)は、エンドウを用いて遺伝の法則を発見した。

'Pea of Tutankhamen'
   2008/04/29 神代植物公園 

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