えごま (荏胡麻) 

学名  Perilla frutescens var. frutescens
 (P.frutescens var.japonica)
日本名  エゴマ
科名(日本名)  シソ科
  日本語別名  エ(荏)・エコ、シロジソ、ジュウネン・ジュウネアブラ
漢名  白蘇(ハクソ,báisū)
科名(漢名)  脣形(シンケイ,chúnxíng)科
  漢語別名  荏(ジン,rĕn)、桂荏(ケイジン.guìrĕn)、荏胡麻(ジンコマ,rĕnhúmá)
英名  Perilla
2008/05/04 薬用植物園 2008/06/19 同左
2008/07/21 同上

2005/08/23 三好町竹間沢

2010/10/16 薬用植物園
 同種内に、エゴマシソ(アカジソ・アオジソ・チリメンジソ)など、変種ないし型を含む。シソを見よ。
 シソ属 Perilla(紫蘇 zĭsū 屬)については、シソ属を見よ。
 漢語では、アカジソを蘇・紫蘇、エゴマとアオジソを白蘇と呼ぶ。
 「和名ハ荏胡麻ノ意ナリ」(『牧野日本植物圖鑑』)。
 『本草和名』荏子に、「和名於保衣乃美」と。『倭名類聚抄』荏に、「和名衣」と。
 『延喜式』荏子に、「ヱノミ」と。
 『大和本草』に、「荏(エ)」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』10 に、「荏 ヱ
古名 ヱゴマ略語 シロジソ ジウネン仙台 ジウネアブラ南部」と。
 エの語源については『日本国語大辞典 第二版』を参照。なお、一説にエは朝鮮語 yim(エゴマ)の転訛と。
 ヒマラヤ・ビルマ・漢土の原産。漢土南部で栽培化されたと推定されている。シソを見よ。
 日本・朝鮮・漢土・東南アジアでは古くから栽培してきたが、今では広く野生化している。
 種子を食用にするほか、小鳥の飼料にする。
 種子から 荏油(えのあぶら。C.荏子油 rĕnzĭyóu)を採る。
 
小野蘭山『本草綱目啓蒙』に、「子ヲ収メ、油ニ搾リ、雨衣雨傘ニ供ジ、チヤンヲ製ス」と。
 日本では古くから利用されており、縄文時代の遺跡から種子が出ている。奈良時代からは各地で栽培された。
 『本草和名』(ca.918)に蘇を以奴衣(いぬえ)と訓んでおり、『延喜式』(927)には「蘇子(いぬえのみ)」が見える。
 中世には、瀬戸内地方で広く栽培し、荏油を灯油として商いした。近世には桐油紙・唐傘・提灯などを作るのに用いた。

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