しらん (紫蘭) 

学名  Bletilla striata
日本名  シラン
科名(日本名)  ラン科
  日本語別名  シケイ、シュラン、ラン
漢名  白芨・白及(ハクキュウ,báijí) 
科名(漢名)  蘭(ラン,lán)科
  漢語別名  白及子、白根、雙腎草(ソウジンソウ,shuangshencao)、地螺絲、白鷄娃・白鷄兒、連及草、羊角七、西牛角、呼良薑
英名  Bletilla
       2023/04/28  埼玉県長瀞岩疊
      2005/05/17 三芳町竹間沢 (栽培)
2012/05/11 小石川植物園 

白花品 f. gebina   2007/05/19 小平市 (栽培) 

 シラン属 Bletilla(白芨 báijí 屬)には、東アジアに約5種がある。

  アマナラン B. formosana(小白芨)
 臺灣・中国(江西・広西・西南)産。『雲南の植物』57
  B. ochracea(黄花白芨・猫兒薑)
 『中国本草図録』Ⅵ/2949 
  B. sinensis(華白芨)
  シラン B. striata(白芨・雙腎草) 
    シロバナシラン f. gebina
   
 ラン科 Orchidaceae(蘭 lán 科)については、ラン科を見よ。
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)白芨に、「和名加々美」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』8
(1806)に、「シラン シケイ花戸 シュラン筑前阿州豫州播州雲州 ラン奥州」と。
 漢名は、李時珍『本草綱目』(ca.1596)白及の釈名に、「其の根は白色、連及して生ず。故に白及と名づく」と。
 本州(関東以西)・四国・九州・朝鮮・臺灣・華東・陝西・兩湖・兩廣・四川・雲南に分布。
 日本では、野生のものは準絶滅危惧種。
 本種 或いは同属の B. ochracea(狹葉白芨・黄花白芨・猫兒薑)の偽球茎を、熱湯につけ 日干ししたものを、白芨(びゃくきゅう)と呼び 薬用にする。『中薬志Ⅰ』pp.146-148
 また、澱粉を糊として用いる。
 西行(1118-1190)『山家集』百首に、

   野辺の色も 春のにほひも おしなべて 心そめける さとりにぞなる
     
(楊梅の春の匂 遍吉の功徳なり、紫蘭の秋の色は 普賢菩薩の真相なり)
 
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 夏之部」に、「紫蘭 初。葉ハさゝのやうにて、中より花出て、こいむらさき」「白蘭 初。葉ハしらんよりみじかく、花しろし」と。

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