ほおずき (酸漿・鬼燈) 

学名  Alkekengi officinarm var. franchetii
 (Physalis alkekengi var.franchetii, P.glabripes,
P.angulata var.glabripes, P.alkekengi var.bunyardii,
P.franchetii var.bunyardii)
日本名  ホオズキ 
科名(日本名)  ナス科
  日本語別名  カガチ、アカカガチ、カガミコ、ヌカズキ
漢名  酸漿(サンショウ,suānjiāng)、挂金燈(カイキントウ,guàjīndēng)
科名(漢名)  茄(カ,qié)科
  漢語別名  苦葴(クシン,kŭzhēn)、錦燈籠・金燈・燈籠果、紅姑娘、王母珠・洛神珠、泡泡草・天泡草、
英名  Chinese(Japanese) lantern plant
2007/04/19 薬用植物園
2007/06/07 同上
2005/08/05 三芳町竹間沢

 ホオズキ属 Alkekengi(酸漿 suānjiāng 屬)には、次の1種がある。

  A. officinarum
    ヨウシュホオズキ var. officinarum(Physalis alkekengi var. alkekengi;
         酸漿)
    ホオズキ var. franchetii(Physalis alkekengi var. franchetii;
         挂金燈)
   
 ナス科 Solanaceae(茄 qié 科)については、ナス科を見よ。
 漢名の酸漿(サンショウ,suānjiāng,「すっぱい汁」)は、実の味から(『本草綱目』)。
 ホオズキの語源については諸説があり、不明。
 『古事記』にはあかかがちとあり、平安時代にはほほつき、ぬかつきなどの語が現れた。
 牧野説は「其莖ニ能クほう(かめむし類ノ方言)ト云フ半翅類ノ昆蟲附ク、故ニ其和名アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)酸漿に、「和名保々都岐、一名奴加都岐」と。
 源順『倭名類聚抄』
(ca.934)酸漿に、「和名保々豆木」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』12
(1806)に、「酸漿 カゞチ アカカゞチ ヌカヅキ ホウヅキホウト云虫ツク故ニ名クと大和本草ニ見エタリ」と。
 アジアの原産だが、自生地は不明。
 中国では、チベットを除く全国の路傍や田野の草叢の中に生ずると言う。東北・河北・江蘇では栽培。
 日本では、人家に栽培する。
 果実を包み袋のようになっているものは、萼。
 『爾雅』に、「葴(シン,zhēn)、寒漿(カンショウ,hánjiāng)なり」と。その註に、「今の酸漿草(サンショウソウ,suānjiāngcăo)なり、江東 呼びて苦葴(クシン,kŭzhēn)と曰う」と。
 果実は、子どもが中身を取り除いて口に含み、鳴らして遊ぶ。茎葉は苦いが、茹でれば食える。
 袋のついた果実(酸漿・酸漿實・錦燈籠・燈籠花・掛金燈・紅姑娘)・根(酸漿根)・全草を、薬用にする。
『中薬志Ⅱ』pp.450-453 
 『古事記』上に、「八俣(やまた)のをろち」は「彼の目は赤かがちの如くして、云々」とあり、註に「此に赤かがちと謂へるは今の酸漿なり」という。
 『日本書紀』巻1神代上第8段にも、八岐の大蛇
(をろち)は、「眼は赤酸漿の如し」とあり、註に「赤酸漿、此をば阿箇箇鵝知(あかかがち)と云ふ」とある。

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