ふくじゅそう (福寿草) 

学名  Adonis ramosa (A.amurensis var.ramosa, Chrysocyathus ramosus)
日本名  フクジュソウ
科名(日本名)  キンポウゲ科
  日本語別名  ガンジツソウ(元日草)、マンサク、サチクサ
漢名  遼吉側金盞花(リョウキツソクキンサンカ, liáojí cèjīnzhănhuā)
科名(漢名)  毛茛(モウコン,máogèn)科
  漢語別名  氷涼花(ヒョウリョウカ,binglianghua)、頂氷花(チョウヒョウカ,dingbinghua)、
氷裏花(ヒョウリカ,binglihua)、紅臘花(コウロウカ,honglahua)、
福壽草(フクジュソウ,fushoucao)
英名  Amur adonis, Pheasant's eye
2007/02/08 神代植物公園
2023/02/18 薬用植物園

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2024/02/14 植物多様性センター

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 フクジュソウ Adonis ramosa(側金盞花)には、多くの園芸品種がある。 

  チチブベニ(秩父紅) 'Chichibubeni'
  フクジュカイ(福寿海) 'Fukujukai'
フクジュソウとミチノクフクジュソウの交配種
   
 フクジュソウ属 Adonis(側金盞花 cèjīnzhănhuā 屬)には、広く北半球に約30種がある。

   ナツザキフクジュソウ A. aestivalis(夏側金盞花・福壽草)『(修訂) 中葯志』IV/365
         
歐洲・北西アフリカ・西&中央アジア・ヒマラヤ産、中国では観賞用に栽培 
     var. parviflora(小側金盞花)
   A. aleppica イスラエル産
   キタミフクジュソウ A. amurensis(A.amurensis var.puberula,
         Chrysocyathus amurensis;側金盞花・紅臘華・冰涼花)
         
北海道・朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・極東ロシア産
         『全國中草藥匯編 上』pp.319-320 『(修訂) 中葯志』IV/361-367
   アキザキフクジュソウ A. annua(歐側金盞花・年生側金盞花・秋側金盞花)
歐亞産 
   A. bobroviana(甘靑側金盞花)
   A. brevistyla(短柱側金盞花・短柱福壽草)『(修訂) 中葯志』IV/365
       
 『雲南の植物Ⅰ』60・『雲南の植物』81・『週刊朝日百科 植物の世界』8-251
   A. chrysocyathus(金黃側金盞花・金色冰涼花)
        
ヒマラヤ・中央アジア産 『全國中草藥匯編 上』pp.320
   A. coerules(藍側金盞花)
 『週刊朝日百科 植物の世界』8-251
   A. davidii(短柱側金盞花・陜瓣側金盞花)
   A. dentata(春側金盞花) イスラエル産
、『週刊朝日百科 植物の世界』8-252
   A. microcarpa イスラエル産、『週刊朝日百科 植物の世界』8-252
   ミチノクフクジュソウ A. multiflora(Chrysocyathus multiflorus)
   A. palaestina
イスラエル産 
   コフクジュソウ A. pseudoamurensis(遼吉側金盞花)
朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江産
         
中国では、A.ramosa のシノニムとする 『(修訂) 中葯志』IV/365
   フクジュソウ A. ramosa(A.amurensis var.ramosa;遼吉側金盞花)
   シコクフクジュソウ A. shikokuensis
   A. sibirica(北側金盞花・西伯利亞福壽草) 『中国本草図録』Ⅸ/4103
   A. sutchuenensis(蜀側金盞花・四川福壽草・毛黃連・毛連)
        
陝西・四川産 『全国中草葯匯編』下/147
   A. tianshanica(天山側金盞花)『(修訂) 中葯志』IV/365
   ヨウシュフクジュソウ A. vernalis(春側金盞花)
 南歐産 
    
 キンポウゲ科 Ranunculaceae(毛茛 máogèn 科)の植物については、キンポウゲ科を見よ。
 マンサクは ほかの花に先駆けて「先ずさく」意か。マンサクの訓を見よ。
 元日草の名は、正月の床飾りに用いることから。
 『大和本草』福壽草に、「フクヅク草トモ、元日草トモ云」と。  
 漢名の金盞花(キンサンカ,jīnzhănhuā)はキンセンカ、側(ソク,cè)は「傾いた」、遼吉は遼寧・吉林。
 なお、遼吉側金盞花は本来 A.pseudoamurensis の漢名であるが、中国では A.pseudoamurensis を A.ramosa のシノニムとするので、フクジュソウの漢名は遼吉側金盞花ということになる。
 北海道・本州に分布。
 全国でも埼玉でも、絶滅危惧Ⅱ類(VU)。
 全草にアドニトキシン adonitoxin などの強心配糖体を含み、有毒。
 全草を薬用にする。
 江戸時代から栽培され、今日では60を超える品種がある。
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「福寿草 初中。花金色(こんしき)、葩(はなひら)多ク菊のことし。葉こまかなる小草なり。花朝ニ開、夕にねむり、其花又朝にひらきて、盛久敷物なり。○元日草共ふくづくくさともいふ。祝儀の花也」と。

   朝日さす弓師が店
(たな)や福寿草 (蕪村,1716-1783)
 

'Chichibubeni'   2023/02/18 薬用植物園 
'Fukujukai'   2023/02/18 薬用植物園


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