辨 |
カンナ科 Cannaceae(美人蕉 měirénjiāo 科)には、カンナ属1属がある。
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カンナ属(ダンドク属) Canna(美人蕉 měirénjiāo 屬)には、熱帯・亜熱帯を中心とするアメリカに約20種がある。
ショクヨウカンナ C. edulis(蕉芋・芭蕉芋)『中国本草図録』Ⅹ/4954
C. flaccida(柔瓣美人蕉・黄花美人蕉) 『中国本草図録』Ⅸ/4442
C. generalis(大花美人蕉)
C. glauca(粉葉美人蕉)
C. indica
キバナダンドク var. flava
ダンドク var. indica(美人蕉)
ムラサキダンドク var. warszewiczii(C.warszewiczii;紫葉美人蕉)
C. iridiflora ペルー原産、ハナカンナの原種の一
イタリアカンナC. orchioides(蘭花美人蕉)
C. warscewiezii(紫葉美人蕉・状元紅) 『中国本草図録』Ⅵ/2948
カンナ(ハナカンナ) Canna × generalis
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訓 |
和名に当てられた檀特とは、檀特山(tántèshān,だんどくせん)であろう。これは、サンスクリット語ダンダカ dandaka の音写、弾多落迦(だんだらか)とも写す。ガンダーラ(現パキスタン西北部)にある山で、釈尊の前身であった須大拏(しゅたぬ)太子が菩薩の行を修した所という。日本では、悉達太子(しったたいし。成道する以前の釈尊)が苦行した山と誤解されてきた。
ただし、この花が何故にこの名で呼ばれるのかについては、不明という。 |
属名は、ギリシア語の「葦」から。 |
説 |
カンナ科の植物は、16世紀頃から、根茎に含まれる澱粉を採るために世界の熱帯乃至温帯で栽培され、各地に帰化した。 |
ダンドクは、熱帯アメリカ原産。古くからアジアでも栽培、広く熱帯に帰化。
日本には、江戸時代初期に入り、花材として栽培。今日では、御蔵島・南九州・八重山などに帰化。 |
誌 |
根茎を食用にし、また澱粉を取る。種子は黒く堅いので、数珠・ネックレスなどに用いた。 |