れんげつつじ (蓮華躑躅) 

学名  Rhododendron molle subsp. japonicum (R.molle var.glabrius, R.japonicum)
日本名  レンゲツツジ
科名(日本名)  ツツジ科
  日本語別名  オニツツジ
漢名  羊躑躅(ヨウテキチョク,yángzhízhú)
科名(漢名)  杜鵑花(トケンカ,dùjuānhuā)科
  漢語別名  黃躑躅、黃杜鵑、鬧羊花(ドウヨウカ,nàoyánghuā)・驚羊草、羊不食草、三錢三、一杯倒、八里麻、六軸子(リクジクシ,luzhuzi)
英名  
2016/05/04 茅野市北山
2016/05/14 同上 

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2016/05/18同上

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2016/06/02 同上 


2016/06/17 長野県 霧ヶ峰 (ゲーロッパラ)
2024/06/19 同上  (八島ケ原)

  

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2006/10/26 長野県 蓼科山

 花が濃朱紅色のものをコウレンゲ(紅蓮華)、紅黄色のものをカバレンゲ(樺蓮華)、黄色のものをキレンゲ(黄蓮華)という。花色の差は地域により、九州では黄色が多いが、北へ行くにしたがって赤くなる。
 Rhododendron molle は、大陸産のものと日本列島産のものを次のように区別する。

  トウレンゲツツジ Rhododendron molle(羊躑躅) 漢土産
  レンゲツツジ Rhododendron molle subsp. japonicum
         (Rhododendron molle var. japonicum) 
日本産 
   
 ツツジ属 Rhododendron(杜鵑花 dùjuānhuā 屬)については、ツツジ属を見よ。
 和名は、輪状に並ぶ花を ハスの花の姿に擬えたものか、或は仏像の蓮華座に見立てたものか。  
 上欄に記した漢名・漢別名は、大陸に産する Rhododendron molle に対するもの。
 漢名の躑躅(テキチョク,zhízhú)は、さまようばかりで進まない(行っては止まり、行っては止まりして、うろつく)ようすをあらわす語。R.molle は有毒で、羊がこれを食うと中毒し、躑躅して倒れることから、羊躑躅(ヨウテキチョク,yángzhízhú)と名づけられた。
 鬧羊花(ドウヨウカ,nàoyánghuā)も「羊をざわざわと落ち着かなくさせる花」の意。
 驚羊草・羊不食草も、同じ現象から。
 日本には R.molle を産しないので、昔の日本人は躑躅を以下の如く理解しようとした。
 『本草和名』羊躑躅に、「和名以波都々之、又之呂都々之、一名毛知都々之」と。
 『延喜式』躑躅花に、「ツゝチノハナ」と。
 『倭名類聚抄』羊躑躅に、「和名以波豆々之、一云毛知豆々之」と。
 ただし、モチツツジ
(イワツツジ)は中国には産しない。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』羊躑躅に、「イヌツゝジ仙台 キツゝジ キチヤウジ テウセンツゝジ キレンゲ マメガラツゝジ紀州 キツネツゝジ同上 ウマツゝジ伊州 キシヤクナゲ摂州」と。 
 レンゲツツジ R.molle subsp. japonicum は、北海道(南西部)・本州・四国・九州に分布し、高原に群生することが多い。
 トウレンゲツツジ R.molle(羊躑躅)は、大陸(長江流域・福建・廣東)産、花の色は黄。『中国本草図録』Ⅵ/2765・『週刊朝日百科 植物の世界』6-103を見よ。 
 埼玉県では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、箱根湿生花園の標示によれば 箱根では絶滅と。
 植物体に各種のアルカロイドを含み、有毒植物。
 レンゲツツジ・トウレンゲツツジともに、日中それぞれにおいて しばしば観賞用に植栽する。
 『花壇地錦抄』(1695)巻二「躑躅のるひ」に、「れんげつゝじ かわらけいろ、大りん」と。 
 中国では、R.molle の花・根・茎・葉・果を鬧羊花(ドウヨウカ,nàoyánghuā)と呼び薬用にする。『全國中草藥匯編 上』pp.472-473

カバレンゲ  2006/06/04 北大植物園 (札幌)

キレンゲ  2006/05/03 森林公園
   2008/06/08 箱根湿生花園


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