くこ (枸杞) 

学名  Lycium chinense
日本名  クコ
科名(日本名)  ナス科
  日本語別名  ヌミクスリ
漢名  枸杞(コウキ,gŏuqĭ,くこ)
科名(漢名)  茄(カ,qié)科
  漢語別名  枸杞菜、狗噶小根、地仙(チセン,dixian)、仙人杖(センニンジョウ,xianrenzhang)、西王母(セイオウボ,xiwangmu)
英名  Box thorn, Matrimony vine
2006/03/26 薬用植物園 (栽培)
2006/08/21 荒川堤防

2007/08/07 田島が原

2008/10/09 田島が原

2004/10/12 せせらぎ公園 (栽培)

 クコ属 Lycium(枸杞 gŏuqĭ 屬)には、世界の亜熱帯を中心に約90-100種がある。

  ナガバクコ L. barbarum(L.halimifolium;寧夏枸杞・中寧枸杞・山枸杞)
         
河北・山西・内蒙古・西北産 『中国本草図録』Ⅳ/1837 『(修訂) 中葯志』V/378
  クコ L. chinense(L.rhombifolium, L.barbarum var.chinense;
         枸杞・枸杞葉・狗牙子・枸杞子)
北海道・本州・四国・九州・琉球・
         
朝鮮・臺灣・華東・両湖・両広・西南・陝甘・河北・山西・東北・モンゴル産
    var. potaninii(L.potaninii;北方枸杞・西北枸杞・甘州子)
華北・西北・モンゴル産
  L. dasystemum(新疆枸杞・毛蕊枸杞・古城子) 華北・西北・中央アジア産
  L. ruthenicum(L.turcomanicum;黑果枸杞・黑子刺・甘州子)
         
モンゴル・中国西北・西&中央アジア産 『中国本草図録』Ⅰ/0315
  アツバクコ
(ハマクコ) L. sandwicense(L.griseolum, L.chinense var.griseolum,
         L.carolinianum var.sandwicense)
小笠原・琉球・ハワイ産
   
 ナス科 Solanaceae(茄 qié 科)については、ナス科を見よ。
 『本草和名』枸杞に、「和名奴美久須祢」と。
 『延喜式』■{木扁に苟}杞に、「クコ」と。
 『倭名類聚抄』枸杞に「和名沼美久須利、俗音久古」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』32 に、枸杞・地骨皮は「ヌミグスリ
和名鈔 クコ同上」と、また「一種オニグコハ一名オランダグコ アマクサグコ ヤブトウガラシ阿州 アマゴシヤウ筑後」と。
 北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・漢土(全域)など、東アジアの温帯に分布。
 しばしば栽培されている。
 中国では、次のものの葉を枸杞葉、果実を枸杞子(コウキシ,gŏuqĭzĭ,くこし)根皮を地骨皮(チコツヒ,dìgŭpí,じこっぴ)と呼び、いずれも薬用とする(〇印は正品)ほか、葉は枸杞茶、果実は酒につけて枸杞酒とする。『中薬志』Ⅱpp.277-281・Ⅲpp.420-422 『全國中草藥匯編 上』pp.338-339.587-589 『(修訂) 中葯志』III/483-487,V/374-379 

  〇ナガバクコ L. barbarum(L.halimifolium;寧夏枸杞・中寧枸杞・山枸杞)
  〇クコ L. chinense(枸杞)
     var. potaninii(L.potaninii;北方枸杞・西北枸杞・甘州子)
   L. dasystemum(新疆枸杞・毛蕊枸杞・古城子)
   L. ruthenicum(L.turcomanicum;黑果枸杞・黑子刺・甘州子)
   
 日本では、生薬クコシ(枸杞子)は クコ又はナガバクコの果実である。生薬ジコッピ(地骨皮)は クコ又はナガバクコの根皮である(第十八改正日本薬局方)。
 近世には生垣に用いる。いけがきを見よ。

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