けんぽなし (けんぽ梨)

学名  Hovenia dulcis
日本名  ケンポナシ
科名(日本名)  クロウメモドキ科
  日本語別名  
漢名  北枳椇(ホクシグběizhĭjŭ)
科名(漢名)  鼠李(ソリ,shŭlĭ)科
  漢語別名  拐棗(カイソウ,guaizao)、枳棗、鷄爪樹(ケイソウジュ,jizhaoshu)・鷄爪梨・鷄距子、金鈎梨・金鈎子、甜半夜(テンハンヤ,tianbanye)、萬字果(バンジカ,wanziguo)、蠻子梨
英名  Japanese raisin-tree
2007/05/08 小石川植物園 2007/06/19 同左
2008/07/01 同上

   2023/09/10 小石川植物園
2023/10/07 同上
2023/10/22 同上 
 ケンポナシ属 Hovenia(枳椇 zhĭjŭ 屬)には、東アジア~ヒマラヤに3-7種がある。

   H. acerba(枳椇・南枳椇)
   ケンポナシ H. dulcis(北枳椇・拐棗・鷄爪樹)
   H. trichocarpa
     ケケンポナシ var. robusta(H.robusta, H.tomentella;
         光葉毛果枳椇)
     var. trichocarpa(毛果枳椇・毛枳椇) 
    
 クロウメモドキ科 Rhamnaceae(鼠李 shŭlĭ 科)については、クロウメモドキ科を見よ。
 和名の語源については諸説がある。『日本国語大辞典 第二版』『牧野日本植物図鑑』を参照。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)27枳椇に、「ケンポナシ ケンポノナシ ケンポガナシ筑前 テンポガナシ同上秋月 ケンポコナシ肥前 テンポコ同上 テンボナシ越前 アマカゼ南部 ケイビ播州 ケンブ木曾 テンポウナシ仙台 テンガポウ同上、木ノ名」と。
 属名 Hovenia は、オランダの宣教師ホフェン David v.d.Hoven に因む。彼は、日本に住んだことがある。
 北海道・本州・四国・九州・朝鮮・華北・陝甘・江蘇・安徽・江西・湖北・四川に分布。
 中国では、種子を枳椇子(シグシ,zhĭjŭzĭ)と呼び、薬用にする。『中薬志Ⅱ』pp.275-276 『(修訂) 中葯志』III/475-478 
 花序軸は果熟期に肥厚し、独特の甘みを持ち、食える。 
 『花壇地錦抄』
(1695)巻三「梨子(なし)るひ」に、「柤(けんほなし) 実ハまがりくねりたる物なり。味ヒ梨子のことし」と。

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