えにしだ 

学名  Cytisus scoparius
日本名  エニシダ
科名(日本名)  マメ科
  日本語別名  エニスダ
漢名  金雀兒(キンジャクジ, jīnquèér)
科名(漢名)  豆(トウ,dòu)科
  漢語別名  金雀花、金香雀
英名  Scotch broom, Common broom
2023/05/21 薬用植物園 

 エニシダ属 Cytisus(金雀兒 jīnquèér 属)には、約33種がある。

   C. × dallimorei
   シロバナセッカエニシダ
(シロバナエニシダ) C. multiflorus イベリア・北アフリカ原産
   C. praecox
   C. × racemosus
   エニシダ C. scoparius(金雀兒)
     ホオベニエニシダ var. andreanus 
   ヒメエニシダ C. × spachianus
   C. stenopetalus  
    
 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。
 「和名ハ今屬名トシテ他品ニ使用セラレアル Genista ノ語ニ基ヅク」(『牧野日本植物図鑑』)。 やや詳しくは、和名エニシダは、オランダ語の genista(ヘニスタ)から、あるいはスペイン語の hiniesta(イニエスタ)から。いずれもラテン語の genista(ゲニスタ)の転訛で、ヒトツバエニシダ属 Genista(染料木屬)の植物を指す。
 属名 Cytisus は ギリシア語の Kitisos(クローバーの一種)から、三出複葉に由来する。
 種小名 scoparius は「箒の」の意、この枝から箒を作ったことから。英名 broom も箒。
 ヨーロッパ原産。今日では、ホオベニエニシダをはじめ、多くの栽培品種がある。
 日本には延宝
(1673-1681)年間にオランダから入り、1710年には「えにすた」の記録がある。
 花の観賞用に庭園に植えられるが、有毒植物であり、茎葉を薬用にする。また若い蕾・若い莢を 塩漬けにして食用にし、種子はコーヒーの代用にする。
 イギリスのプランタジネット Plantagenet 王朝(1154-1399)の紋章。
 そもそも この王家の名は、初代の王ヘンリーII
(1133-1189)の父アンジュー伯ジェフリー(1113-1151)が、いつも冑にエニシダ(Lat. planta genista)の小枝を挿していたことに由来する。
 エニシダの枝で作った箒は、魔女の持ち物、彼女らはこれに乗って夜の空を飛ぶ。

cv.    2005/05/17 三好町竹間沢 
 


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