辨 |
アスナロ属 Thujopsis(羅漢柏 luóhànbă 屬) は1属1種。
アスナロ(アスヒ・ヒバ) T. dolabrata
ヒノキアスナロ(ヒバ・アテ) var. hondai
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ヒノキ科 Cupressaceae(柏 băi 科)については、ヒノキ科を見よ。 |
訓 |
和名アスナロを「明日はヒノキになろう」の意とするのは俗解、したがって「翌檜」の字も当字。
ただし『枕草子』にすでに「世俗にあすならうといふ木」が記されているので、古い呼称である。 |
説 |
日本特産。(ただし化石は外国にもある)。
埼玉では準絶滅危惧(NT)。 |
誌 |
清少納言『枕草子』第40段「花の木ならぬは」に、「あすはひの木、この世にちかくもみえきこえず。みたけ(御岳)にまうでて帰りたる人などのもてく(来)める、枝ざしなどは、いとて(手)ふれにくげにあら(荒)くましけれど、なにの心ありて、あすはひの木とつけけむ。あぢきなきかねごと(予言)なりや。たれにたのめたるにかとおもふに、きかまほしくをかし。」と。 |
『花壇地錦抄』(1695)巻三「冬木之分」に、「あすならふ 云々」と。 |
さびしさや華のあたりのあすならふ |
(芭蕉,1644-1694。「あすは檜の木とかや、谷の老木のいへる事あり。きのふは夢と過て、あすはいまだ来らず。たゞ生前一樽のたのしみの外に、あすはあすはといひくらして、終に賢者のそしりをうけぬ」) |
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石川県の県木。 |