いちび 

学名  Abutilon theophrasti (=A. avicennae, Sida abutilon)
日本名  イチビ
科名(日本名)  アオイ科
  日本語別名  キリアサ(桐麻)、クサギリ、ヒナハギリ、アサクサ、ゴサイバ、ホクチガラ(火口殻)
漢名  苘麻(ケイマ,qĭngmá)
科名(漢名)  錦葵科(キンキ,jinkui)科
  漢語別名  莔麻(ケイマ,qingma;ぼうま)、{草冠に頃}麻(ケイマ,qingma)、靑麻(セイマ,qingma)、白麻(ハクマ,baima)、野棉花(ヤメンカ,yemianhua)、
英名  Qingma abutilon, Piemarker, Chinese jute, Chinese hemp
2007/05/26 薬用植物園
2007/07/21 同上
2016/09/10 埼玉県入間市宮寺   
2009/11/28 京都市嵯峨野

 イチビ属 Abutilon(苘麻 qĭngmá 屬)には、世界の熱帯・亜熱帯に約135-160種がある。

  タイワンイチビ A. asiaticum
  A. gebauerianum(滇西苘麻)
 雲南産 
  オオバイチビ A. grandiflorum
  ミツザケイチビ A. hirtum(惡味苘麻)
 雲南・タイ・インド・アラビア・熱帯アフリカ産 
  A. indicum
    タカサゴイチビ
(シマイチビ) subsp. indicum(磨盤草・磨子樹・磨爿果)
         
臺灣・福建・両広・雲貴・熱帯アジア・熱帯アフリカ・豪州産 
         
『中国本草図録』Ⅰ/0198・『中国雑草原色図鑑』135
    タイワンイチビ subsp. guineense(A.asiaticum;几内亞磨盤草)
    サキシマイチビ subsp. albescens(A.lbescens;)
  A. paniculatum(圓錐苘麻)
 四川・雲南産 
  A. roseum(紅花苘麻) 四川・雲南産 
  タカサゴイチビ A. sinense(豹子眼睛花・華苘麻)
 中国(湖北・広西・南西)産 
    サキシマイチビ ssp.albescens
    タイワンイチビ ssp. guineense(A.asiaticum)
  イチビ A. theophrasti(苘麻 ケイマ,qĭngmá)
『中国雑草原色図鑑』134

 また、近年多くの外国産種を観賞用に栽培している(E.Flowering maple)。

  A. darwinii(橙紅苘麻)
  フイリアブチロン A. × hybridum(美麗苘麻・觀賞苘麻)
  A. × suntense 
   
 アオイ科 Malvaceae(錦葵 jĭnkuí 科)については、アオイ科を見よ。
 漢字の莔は、普通には莔(ボウ,méng)と読んでバイモの古名。
 ただし、莔麻と熟するときは、莔は苘(ケイ,qĭng)の異体字。したがって、日本でこれをボウマと読むのは誤り。
 李時珍『本草綱目』に、略略「苘は、一に◆
{草冠に頃}(ケイ,qǐng)に作る。種(うう)るに必ず頃(ケイ,qĭng,田畑の面積の単位)を連ぬ。故に之を◆と謂う」と。
 漢名に麻(マ,má)と言うのは、もともとはタイマ(大麻)。後にタイマのように繊維を取る植物、例えばアマ(亜麻)・チョマ(苧麻)・コウマ(黄麻)・ケイマ(莔麻)・ケナフ(洋麻)なども麻と呼んだ。
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)苘麻に、「和名以知比」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』11(1806)に、「苘麻 イチビ ゴサイバ
摂州 カナビキ豊前 シナノヲ伊賀」と。
 インド原産。繊維植物として世界に広がったが、今は畑や荒地に野生化し、雑草となっている。
 中国では、『唐本草』に初見。
 日本では、『本草和名』に苘麻を伊知比と訓む。一説に、宝永
(1704-1711)年間までには栽培されていた、と。
 種子を薬用にし、『唐本草』に苘実(ケイジツ)として初出。
 ただし、今日の中国で冬葵子
(フユアオイの種子)として売られているものはすべて苘麻子(ケイマシ)であるという(『中薬志Ⅱ』pp.86-90)

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