にしきぎ (錦木) 

学名  Euonymus alatus f. alatus
日本名  ニシキギ 
科名(日本名)  ニシキギ科
  日本語別名  ヤハズニシキギ、シラミコロシ、ソメキ、アオハダニシキギ
漢名  衞矛(エイボウ, wèimáo)
科名(漢名)  衞矛(エイボウ,wèimáo)科
  漢語別名  鬼箭羽(キセンウ,guijianyu)・鬼羽愁・鬼箆子、八樹、六月稜、四稜鋒・四稜樹、衞胆邊、山鷄條子、芸楊、
英名  Winged spindle tree, Japanese winged euonymus
2006/04/15 神代植物公園
2007/05/12 同上
2007/07/26 野川公園自然観察園
2005/10/15  野川公園自然観察園
2004/11/04 跡見学園女子大学新座キャンパス
2006/11/15 同上

 ニシキギ科 CELASTRACEAE(衞矛 wèimáo 科)には、世界の熱帯・亜熱帯を中心に約90-96属 約1200-1300種がある。

  Catha(巧茶屬)
    アラビアチャノキ C. edulis(巧茶;E.Khat)
東アフリカ産、海南島・広西で栽培 
  ツルウメモドキ属 Celastrus(南蛇藤屬)
  ニシキギ属 Euonymus(衞矛屬)
  ハリツルマサキ属 Gymnosporia(裸實屬) 世界の熱帯・亜熱帯に約100-120種 
    ハリツルマサキ(トゲマサキ) G. diversifolia(Maytenus diversifolia;
           變葉裸實・刺仔木・咬眼刺)
 奄美・琉球・臺灣・福建・広東・東南アジア産 
    G.variabilis(刺茶裸實・刺茶・牛王刺)
湖北・西南産 
  Maytenus(美登木屬)
世界の熱帯・亜熱帯に約180種 
    M. hookeri(美登木) 雲南・ミャンマー・インド産 
  モクレイシ属 Microtropis(假衞矛屬)
  Monimopetalum(永瓣藤屬)
1種 
    M. chinense(永瓣藤)
 安徽・江西産 
  ウメバチソウ属 Parnassia(梅花草屬)
  ナンヨウニシキギ属 Salacia(五層龍屬)
 世界の熱帯に約200種 
    S. chinensis(S.prinoides;五層龍屬)
 廣東・東南アジア・インド産 
  クロヅル属 Tripterygium(雷公藤屬)
 東アジアに2種 
    コバノクロヅル T. doianum(T.regelii var.doianum)
 九州南部産 
    クロヅル T. wilfordii(T.regeli, T.hypoglaucum;雷公藤・菜蟲藥・黄蠟藤)
         
日本(本州・四国・九州)・朝鮮・臺灣・中国(華東・両湖・広西)・ミャンマー産 
      
 ニシキギ属 Euonymus(衞矛 wèimáo 屬)には、世界の亜熱帯~亜寒帯に約130種がある。

  E. acanthocarpus(E.tengyuehensis;刺果藤仲・白皮・牛千金)
両湖・両広・西南産 
  E. aculeatus (軟刺衞矛・小千金・硬筋藤)
 湖北・四川・貴州産 
  ニシキギ
(アオハダニシキギ) E. alatus(Celastrus alatus;衞矛・鬼箭羽・四稜樹・干箆子)
      コマユミ f. striatus(E.striatus)
枝にコルク質の翼がないもの
    ケニシキギ var. pilosus 
葉の裏面脈状に毛があるもの
      ケコマユミ f. apterus 
ケニシキギのうち枝に翼のないもの
  ヒメマサキ E. boninensis
小笠原産 
  コクテンギ(クロトチュウ) E. carnosus(E.tanakae;肉花衞矛)
  E. centidens (百齒衞矛・地靑干・安胃藤)
 安徽・江西・湖南・両広・西南産 『中国本草図録』Ⅳ/1731
  ヒゼンマユミ E. chibae
 日本(本州山口県・四国徳島県・九州・琉球)・朝鮮産 
  E. cornutus(角翅衞矛・木螃蟹) 
陝甘・湖北・四川産 『雲南の植物Ⅰ』165・『中国本草図録』Ⅶ/3204
  E. echinatus(E.trichocarpus;棘刺衞矛・無柄衞矛・爬藤衞矛・卵葉刺果衞矛) 
         
雲南・貴州・チベット・ヒマラヤ産 
  E. fortunei
    ツルマサキ
(リュウキュウツルマサキ) var.fortunei(E.austro-liukiuensis,
         Elaeodendrum fortunei
;扶芳藤)
    var. alticolus(高原扶芳藤)
 『雲南の植物Ⅱ』162
  E. frigidus (E.porphyreus;冷地衞矛・絲棉木衞矛・紫花衞矛)
         
雲南・ミャンマー・インド産 『雲南の植物Ⅰ』167
  E. giraldii(纎齒衞矛)
 河北・河南・陝甘・四川産 『中国本草図録』Ⅵ/2712
  E. grandiflorus (大花衞矛・野杜仲・黑杜仲・金絲杜仲・四稜子) 
         
陝甘・両湖・西南産 『雲南の植物Ⅱ』162・『中国本草図録』Ⅱ/0684
  マサキ
(オオバマサキ・ナガバマサキ) E. japonicus (冬靑衞矛・大葉黄楊・八木・正木)
  E. kengmaensis(E.virens;耿馬衞矛・棉花杜仲・山杜仲・岩杜仲)
雲南産 
  ムラサキマユミ E. lanceolatus
本州日本海側・四国・九州北部産 
  E. laxiflorus (疏花衞矛・喙果衞矛・山杜仲・五稔子・佛手仔)
          臺灣・福建・江西・両湖・両広・貴州・雲南産 『中国本草図録』Ⅹ/4713
  E. lichiangensis(麗江衞矛)
 雲南産 『雲南の植物Ⅰ』166
  リュウキュウマユミ E. lutchuensis
鹿児島・琉球産 
  チョウセンマユミ E. maackii(E.bungeanus;華北衞矛・桃葉衞矛・白杜・絲棉木)
         
朝鮮・中国(東北・華北・内蒙古・甘粛・華東・両湖)・ウスリー・シベリア産
         『中国本草図録』Ⅳ/1731・1732
  ヒロハツリバナ E. macropterus (黄瓢子・黄心衞矛)
         
日本(北海道・本州・四国)・朝鮮・中国(東北・河北)・東シベリア産
  サワダツ
(アオジクマユミ) E. melananthus 本州・四国・九州産 
  E. myrianthus (大果衞矛・黄楮)
 長江以南産 
  E. nanoides(E.oresbius;小衞矛)
華北・内蒙古・甘粛・西南産 
  E. nitidus(E.oblongifolius, E.chinensis;中華衞矛・矩圓葉衞矛・杜仲藤)
         
華東・両湖・両広・西南産 『中国本草図録』Ⅵ/2713 
  ツリバナ E. oxyphyllus (垂絲衞矛・靑皮樹)
  アンドンマユミ E. pauciflorus subsp. oligospermus(E.oligospermus, E.verrucosus;
         矩圓葉衞矛) 日本では福島県に産 『雲南の植物Ⅲ』174
  E. phellomanus (栓翅衞矛)
 河南・陝甘・四川産 
  オオツリバナ E. planipes(E.latifolius var.planipes
)
  E. semenovii(E.przewalskii;中亞衞矛・新疆衞矛・鬼箭羽・八寶茶) 中央アジア・新疆産 
  E. sieboldianus
    マユミ var. sieboldianus(E.hamiltonianus subsp.sieboldianus;西南衞矛)
    カントウマユミ
(ユモトマユミ) var. sanguineus
  トゲマユミ
(アバタマサキ・アバタマユミ) E. spraguei(疏刺衞矛) 奄美・琉球・臺灣・廣東・江西産 
  E. szechuanensis(四川衞矛) 四川産 『中国本草図録』Ⅶ/3205
  ヤンバルマユミ E. tashiroi(菱葉衞矛) 琉球・臺灣産 
  クロツリバナ
(ムラサキツリバナ) E. tricarpus(E. sachaliensis var. tricarpus;
         東北衞矛)
北海道・本州中部以北・遼寧・樺太産 
  E. vagans (游藤衞矛・銀絲杜仲) 雲南・チベット産 
  E. wilsonii (長刺衞矛・刺果衞矛)
 広西・四川・雲南産 
  アオツリバナ E. yakushimensis
宮崎・鹿児島産 
  E. yunnanensis (雲南衞矛・金絲杜仲)
雲南・チベット産 
   
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)衛矛に、「和名加波久末都々良、一名久曽末由美乃加波」と。
 源順『倭名類聚抄』
(ca.934)衛矛に「和名久曽末由美、一云加波久末豆々良」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』
(1806)32衛矛に、「クソマユミ和名鈔 カハクマツゞラ同上 ニシキゞ マユミ ヤハズニシキゞ ヤバニシキゞ雲州」と。
 日本(北海道・本州・四国・九州)・朝鮮・中国(華北・陝甘・華東・兩湖・両広・西南)・南千島・サハリン・ウスリーに分布。枝にコルク質の翼がある。
 しばしば庭に植えられる。
 枝のコルク質を乾燥して衛矛(鬼箭羽)と呼び、薬用にする。また、実を砕いて水・油で練ったものを、頭髪に塗ってシラミを駆除した。『中薬志Ⅲ』pp.537-539 
 日中両国では、しばしば観賞用・生垣用に植える。
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「実秋色付て見事成るひ」に、「錦木 木。木は四角など有。赤キ実、梅もどきのごとし。葉もいみしく紅葉する」と。
 平安時代には、奥州錦木伝説があった。
 錦木の五彩の木片を思う人の門に立て、その数が千本になると、女は男に逢ったという。

   おも
(思)ひかね けふ(今日)たてそむる 錦木の
     ちづか
(千束)もま(待)たで あ(逢)ふよしもがな
       
(大蔵卿匡房,『詞花和歌集』7,恋)
   た
(立)ちそ(初)めて かへる心は にしきぎの ちづかまつべき 心ちこそせね
       
(西行,『山家集』中,恋)
 

跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
跡見群芳譜トップ モクゲンジ イチイ アブラチャン タチバナ イロハカエデ 樹木譜index