いぬびわ (犬枇杷) 

学名  Ficus erecta var. erecta (F. japonica, F. erecta var. rhodovenia)
日本名  イヌビワ
科名(日本名)  クワ科
  日本語別名  イタビ(イタブ)、コイチジク、チチノミ、ヤマビワ、カラビワ、トウガキ、サルガキ
漢名  矮小天仙果(ワイショウテンセンカ, ǎixiǎo tiānxiānguǒ)
科名(漢名)  桑(ソウ,sang)科
  漢語別名  天師果
英名  
2007/04/10 小石川植物園
2006/08/13 神代植物公園
2006/12/07 同上
 Ficus erecta には、次の変種がある。

  イヌビワ
(イタビ) var. erecta(矮小天仙果)
  ケイヌビワ var. beecheyana(F.beecheyana;天仙果 tiānxiānguǒ)
         
日本(淡路島・小豆島・琉球)・臺灣・中国(華東・両湖・両広・貴州)産 
   
 イチジク属 Ficus の植物については、イチジク属を見よ。
 日本では、深江輔仁『本草和名』(ca.918)木蓮子に、「和名以多比」と。源順『倭名類聚抄』(ca.934)木蓮子に、「和名以太比」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』
(1806)27無花果の条に、「天仙果 イチジク イヌビハ エノビハ ヱノビ和州 ヨノンバ同上 カキノホウヅキ勢州 チゝタツボ同上 サルガキ駿州 コダラ薩州 カクロ ウシノヒタヒ防州 マメギ豫州 マメヅタ マメギシバ イヌホウヅキ共ニ同上 イタブ土州 イタツボウ大坂 ヤマビハ肥前 チゝブ筑後 イシヅク同上 イヌトウガキ藝州 ウシノシタ豊前 サルノシリ城州 カラスノビハ同上」と。
 日本(本州関東以西・四国・九州・琉球)・朝鮮(済州島)・臺灣に分布。
 実は食用になる。
 中国では、宋祁(998-1061)に「天仙果贊」がある。
 日本では、『万葉集』に、

   ちちの実の 父のみこと ははそ葉の 母のみこと
   おぼろかに 情
(こころ)尽して 念(おも)ふらむ 其の子なれやも・・・
     
(19/4164,大伴家持)
   大王の まけ
(任)のまにまに 島守に わがたちくれば
   ははそば
(葉)の はは(母)のみことは みも(御裳)のすそ(裾) つみあげかきなで
   ちちのみの ちち
(父)のみことは たくづの(栲綱)の しらひげ(白鬚)のうへ(上)
   なみだ
(涙)たり なげ(嘆)きのたばく・・・ (20/4408,防人の歌)

とある「ちちのみ」は、一説にイヌビワとする。近畿地方の方言に、イヌビワをチチノキ・チチノミということから。
(他説はちちのみをイチョウとするが、イチョウは万葉時代にはまだ渡来していなかった可能性がある)。なお、「ははそ葉」の ははそは、コナラ
 

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