新座市 中野
 

地番  埼玉県 新座市 中野1・2丁目
  (跡見学園女子大学 新座キャンパスの所在地)
交通手段  JR武蔵野線 新座駅 ― 徒歩25分(学バス7分) 

 
 埼玉県新座市の町名。柳瀬川北岸の河岸段丘が、北西に少し切れ込んだ谷間に位置する農村集落。
 

中野集落
 (東方より写す。 背後の河岸段丘は権現山と呼ばれた。
 左後方に写るビルは、跡見学園女子大学)

 古くは、中野川井頭(いがしら)の湧水に源を発し 跡見学園の外側を北西から南に回り 河岸段丘の下を東に流れて柳瀬川に注ぐ〕に沿って成立した農村集落。天正19年(1594)の古文書に「入間郡中野村」として見える。

中野川 水源林
(所沢市 南永井 字井頭。
 中野から約1km上流。)
中野川
 (跡見学園女子大学南側にて。
 川べりには あちこちに泉があり、清水が湧き出ている。)



 江戸時代初期(17世紀初)に川越街道
(今日の国道254号線)がここを通ると、街道筋に南北に連なる町並みが整った。柳瀬川南岸の大和田(現新座市大和田)は 川越街道の宿場町として栄えたが、北岸の中野は 渡し場の北詰として機能した。
 その後、大和田町の字となっていたが、1975(昭和50)年に中野町が成立した。

川越街道沿いの旧家(屋号は大尽、家屋は大正年間の:建築)

 かつて権現山に鎮座した熊野神社は、1909(明治42)年に大和田の氷川神社に合祀されたが、江戸時代に奉納していた獅子舞は いまも残る。

熊野神社(新座市大和田氷川神社境内) 中野の獅子舞

 寺は、かつて流水山龍泉寺があったが、いつごろからかさびれ、1975英橋インターチェンジが作られるに際し取り壊され、墓などは今の薬師堂の地に移された。

薬師堂 如意輪観音像(1680)


 今日の中野は、大学・住宅団地・工場などが立ち並び、かつての農村としての姿は失われつつある。
 それでも、跡見学園女子大学新座キャンパスの研究室棟横手から第二校地へ出ると、周囲に昔からの畑地や、雑木林や、中野川のせせらぎを楽しむことができる。


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