すずかけのき (篠懸木・鈴懸木) 

学名  Platanus orientalis
日本名  スズカケノキ
科名(日本名)  スズカケノキ科
  日本語別名  プラタナス、ボタンノキ
漢名  三球懸鈴木(サンキュウケンレイボク, sānqiú xuánlíngmù)
科名(漢名)  懸鈴木(ケンレイボク,xuánlíngmù)科
  漢語別名  法國梧桐(ホウコクゴトウ,faguo wutong)、懸鈴木
英名 (English Name)  Oriental plane tree
2007/05/08  小石川植物園
1876年、初めて小石川植物園に植えられたスズカケノキの内の一本。

Platanus sp.   2006/05/20 野川公園(もとICUのゴルフ場)
2005/08/19 同上

 スズカケノキ科 Platanaceae(懸鈴木 xuánlíngmù 科)には、1属約8-10種がある。

 スズカケノキ属 Platanus(懸鈴木 xuánlíngmù 屬)には、次のようなものがある。

  モミジバスズカケノキ
(プラタナス・カエデバスズカケノキ) P. × acerifolia
       (懸鈴木・二球懸鈴木・英國梧桐・法國梧桐;E.London plane)
       
スズカケノキとアメリカスズカケノキの自然交雑種。集合果は果軸に2(-3)個ついて下垂。 
  アメリカスズカケノキ
(ボタンノキ) P. occidentalis
       (一球懸鈴木・美國梧桐;E.American plane tree, Buttonwood)
       
北米東部原産。集合果は果軸に1(-2)個ついて下垂。 
  スズカケノキ P. orientalis(三球懸鈴木・法國梧桐;E.Oriental plane tree)
       
集合果は果軸に3-4(-7)個ついて下垂。 
   
 「和名ハ鈴懸の木ノ意ニシテ其球狀花ノ花軸ニ連綴シテ下垂セル狀ニ基ク、而シテ之レヲ篠懸の木ト書スルハ極テ非ナリ」(『牧野日本植物圖鑑』)。
 「鈴懸の木の意味で,その球状花が花軸に連らなって垂れ下る様子を山伏の首にかける装飾になぞらえていうに基ずく.そしてこれを篠懸の木と書くのは全くまちがっている」(『改訂増補 牧野新日本植物圖鑑』)。
 「名は篠懸の木で,集合果が連なって垂れ下がるようすを山伏の着る装束の飾りになぞらえた」(『日本の野生植物 木本』)。
 「和名は,垂れ下がる複合果の様子を山伏が身につける装束〈篠懸(すずかけ)〉についている房飾りにたとえたもの。現在では〈鈴懸〉の字を用いるのがふつうである」(『改訂新版 日本の野生植物 2』)。
 スズカケノキは、イタリア・バルカン・カフカス・シリア・イラク・イランの原産、世界の各地に植栽されている。
 日本には明治初に渡来、新宿御苑・小石川植物園に植えられた。街路樹としては、明治37年
(1904)に田村町交差点に植えられたのが最初。
 
   午前八時すずかけの木のかげはしる電車の霜もなつかしきかな
      
(北原白秋『桐の花』1913)
 

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