辨 |
サギゴケ科 Mazaceae(通泉草 tōngquáncăo 科)には、アジア・オーストラリアを中心に3属 約25種がある。
Dodartia(野胡麻屬) 1種
D. orientalis(野胡麻) 甘肅・四川・モンゴル・西&中央アジア・歐洲ロシア・東歐産
Lancea(肉果草屬) 2種
L. hirsuta(粗毛肉果草) 四川産
L. tibetica(肉果草・蘭石草) 『全国中草葯匯編』下/163
甘肅・青海・四川・チベット・ヒマラヤ・モンゴル産
サギゴケ属 Mazus(通泉草屬)
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サギゴケ属 Mazus(通泉草 tōngquáncăo 屬)には、アジア・オーストラレシアに約20-35種がある。
セイカタサギゴケ M. fauriei(臺灣通泉草) 琉球・臺灣産
ヒメサギゴケ M. goodenifolius(M.yakushimensis) 九州南部・琉球・臺灣・ニューギニア産
トキワハゼ M. japonicus(M.pumilus;通泉草)『中国雑草原色図鑑』204
サギゴケ(ムラサキサギゴケ) M. miquelii(匍莖通泉草)
『中国本草図録』Ⅹ/4839・『中国雑草原色図鑑』204
シロバナサギゴケ f. albiflorus 白花品
ヤマサギゴケ f. rotundifolius 長く匍匐茎を伸ばし、葉は小さく丸い
M. omeiensis(巖白翠・崖白翠) 貴州・四川産 『中国本草図録』Ⅶ/3330
カワセミソウ M. quadriprotuberans 京都市に産
タチサギゴケ M. stachydifolius(彈刀子菜) 『全国中草葯匯編』上/743-744
『中国本草図録』Ⅹ4840・『中国雑草原色図鑑』206
朝鮮・臺灣・漢土全域・モンゴル・南シベリア・極東ロシア産
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訓 |
「さぎごけノ和名ハ鷺苔ノ意ニシテ元來ハ白花品ヲ指スベキモノナリ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』16(1806)石長生の条に、「通泉草ハ カマツカナ ハゼナ泉州 ホカケサウ ジロタラウバナ カハラケナ倶ニ同上 サギゴケ京 ザギサウ同上 アゼナ タハゼ防州 チドリサウ筑前 ムギメシバナ江州 カミツカウ同上 モチハゼ越前 トノゝウマ肥前 ミゝヅク勢州 コジタ。・・・一種夏月花ヲ開ク者ヲ夏ノサギサウト呼、一名ナツハゼ」と。前半のものはサギソウ、後半のものはトキワハゼであろう。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・朝鮮・臺灣・華東・兩湖・廣西に分布。 |
誌 |
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