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キノコの一種。生物学上は菌類に属し、植物ではない。 |
マンネンタケ科 Ganodermataceae(靈芝 língzhī 科)
マンネンタケ属 Ganoderma(靈芝 língzhī 屬)
コフキサルノコシカケ G. applanatum(樹舌靈芝・樹舌・老牛肝)
G. japonicum(紫芝)
マンネンタケ G. lucidum(靈芝・亮蓋靈芝・潮紅靈芝・赤芝・紅芝・丹芝)
G. sinense(靈芝・紫靈芝)
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李時珍『本草綱目』巻28「芝」釈名に、「苬(シュウ,xiú)、音は囚(シュウ,qiú)。時珍曰く、芝(シ,zhī)は本と之(シ,zhī)に作る。篆文、草
地上に生するの形を象る。後人 之の字を借りて語辭と爲す。遂に草(くさかんむり)を加え以て之を別つ。『爾雅』云く、苬 芝なりと。云々」と。
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但し、『爾雅』に「苬、芝なり」とある苬(シュウ,xiú)は、菌(キン,jùn。きのこ)の字の誤りという(『漢語大字典』)。
また、白川静『字統』によれば、之の字は「趾{アシ}あとの形で、步(歩)の上半にあたる。・・・〔説文〕六下に「出づるなり。艸{クサ}の屮{テツ}を過ぎ、枝莖漸く益々大にして、之{ユ}く所あるに象{カタド}るなり」と、草の伸びる形と解しているが、卜文・金文の字形は明らかに趾の前方に向かう形である」と。なお、艸(ソウ,căo)は草(ソウ,căo)の初形、屮(テツ,chè)は草木の芽生え。
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『爾雅』郭璞注に「芝、一歳三華、瑞草」という。王充『論衡』験符に、「芝草は年を延べ、仙者の食ふ所」という。
後にマンネンタケを靈芝と呼ぶのは、この延齢の霊能があると考えられたことから。 |
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子実体を靈芝(レイシ,língzhī)と呼び薬用にする。『(修訂) 中葯志』V/781-788
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訓に記したように、マンネンタケは吉祥の瑞芝となり、長寿の靈芝となった。
これを「乾カシテ保存シ、古来來靈芝ト稱シ、床飾トシテ愛玩ス」(『牧野日本植物圖鑑』)。
また、長寿を寓意する縁起物として、しばしば画にえがきこみ、装飾にほりこんだ。 |
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