ふなばらそう (舟腹草)

学名  Vincetoxicum atratum (Cynanchum atratum)
日本名  フナバラソウ
科名(日本名)  キョウチクトウ科
  日本語別名  ベンケイソウ、ロクエンソウ
漢名  白薇(ハクビ,báiwēi)
科名(漢名)  夾竹桃(キョウチクトウ,jiāzhútáo)科
  漢語別名  直立白薇、白前(ハクゼン,báiqián,びゃくぜん)、老君鬚、百蕩草、牛角風・牛角膽草、老瓜瓢根、三百根、山煙根子、葞(ビ,mĭ)、春草
英名  
2007/06/06 京都府立植物園

 カモメヅル属 Vincetoxicum(白前 báiqián 屬)については、カモメヅル属を見よ。
 「和名ハ舟腹草ノ意ニシテ其果實殻片ノ形狀ニ基キテ名ケシナリ、畢竟ハ舟形ニ似タルヲ以テナリ、舟腹ハ舟ノ胴ヲ云フ」(『牧野日本植物図鑑』)。    
 『本草和名』白薇に、「和名美奈之古久佐、一名久呂女久佐、一名阿末奈」と。
 『延喜式』白薇に「ミナシコクサ」と、白前に「ノカゝミ」と。
 『倭名類聚抄』白薇に、「和名美那之古久佐、一云久呂久佐、一云阿末奈」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』9 白薇に、「フナバラ ロクヱンサウ テツホウサウ オホフナバラ マルバノフナバラ カキシホ
阿州」と。なお、コフナバラというものはスズサイコ
 漢名は、「薇(ビ,wēi)は細なり。其の根、細にして白し。『爾雅』を按ずるに、〈葞(ビ,mĭ)、春草なり〉と。薇と葞と、音 相い近し。則ち白薇、又た葞音の転なり」と(李時珍『本草綱目』)
 北海道・本州・四国・九州・朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・華北・陝西・江蘇・江西・福建・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南に分布。
 埼玉県では絶滅危惧ⅠA類(CR)。
 中国では、フナバラソウ及びシロバナオオカモメズル Vincetoxicum versicolor(變色白前・蔓白薇)の根を、白薇(ハクビ,báiwēi)と呼び 薬用にする。クサタチバナの誌を参照。
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「弁慶草 中末。花、黒紫色、小りん。葉ハかんひのごとし。本草ニハふなわらと有」と。

跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
クサコアカソウ シュロソウ スハマソウ イワチドリ チダケサシ 跡見群芳譜トップ 野草譜index