つるどくだみ (蔓どくだみ) 

学名  Fallopia multiflora (Reynourtia multiflora, Pleuropterus multiflorus, Polygonum multiflorum)
日本名  ツルドクダミ
科名(日本名)  タデ科
  日本語別名  
漢名  何首烏(カシュウ,héshŏuwū)
科名(漢名)  蓼(リョウ,liăo)科
  漢語別名  多花藤、首烏・赤首烏・紫烏藤、交莖・交藤・何交藤(カコウトウ,hejiaoteng)・夜交藤、九眞藤、地精(チセイ,dijing)、鐡秤陀、紅内消、烏膽石、白鷄屎藤、川七、紅骨蛇
英名  
2022/03/25 薬用植物園 
2008/04/17 薬用植物園
2006/06/22 同上
2007/010/08 同上
2006/11/01 新座市中野

 ソバカズラ属 Fallopia(何首烏 héshŏuwū 屬)には、北半球の温帯に約12-25(-35)種がある。

  ナツユキカズラ F. baldschuanica(F.aubertii;木藤蓼・山蕎麥)
         
内蒙古・山西・河南・陝甘・寧夏・青海・湖北・西南産 
  チョウセンツルドクダミ F.ciliinervis(F.multiflora var.ciliinervis,
         Pleuropterus ciliinerve, Reynoutria ciliinerve,
         Polygonum ciliinerve;毛脈首烏・朱砂七・紅藥子・毛脈蓼)
         
朝鮮・吉林遼寧南部・河南・陝甘南部・湖北・西南産  
         『全國中草藥匯編 上』pp.374-375,390,459
  ソバカズラ F. convolvulus(Polygonum convolvulus;蔓首烏・卷莖蓼)
         
歐洲原産、歐亞・北アフリカに帰化 
  F. cynanchoides(Polygonum cynanchoides;牛皮消蓼・毛血藤)
         
陝甘・兩湖・四川・貴州・雲南産 『全国中草葯匯編』下/146-147 
  オオツルイタドリ F. dentatoalata(Polygonum dentatoalatum;齒翅首烏・葉翅蓼)
         
朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・華北・陝甘・青海・江蘇・安徽・湖北・
         ・四川・貴州・雲南・極東ロシア産、日本に帰化 
  ツルタデ F. dumetorum(F.pauciflora, F.dumetorum var.pauciflora,
         Polygonum dumetorum;籬首烏)
西歐乃至朝鮮、歐亞温帯産、日本に帰化 
  カライタドリ F.forbesii(Reynoutria forbesii;華蔓首烏)
  F. japonica(Reynoutria japonica)
    ハチジョウイタドリ var. hachidyoensis
         (Reynoutria japonica var.terminalis)
    イタドリ var. japonica(var.compacta, Reynoutria japonica,
         Polygonum cuspidatum;虎杖)
    ケイタドリ var. uzenensis(Reynoutria japonica var.uzensis)
  ツルドクダミ F. multiflora(Pleuropterus multiflorus, Polygonum multiflorum;
        何首烏)
    タイワンツルドグミ var. hypoleuca(臺灣何首烏)
  オオイタドリ F. sachalinensis(Polygonum sachalinense,
         Reynoutria sachalinensis)
   
 タデ科 Polygonaceaee(蓼 liăo 科)については、タデ科を見よ。
 和名は、葉がドクダミに似ていることから。植物学的にはドクダミとは関係が無い。
 漢名は、一説に、唐代の何首烏という人が この草の根を服薬して長寿を保ったという伝説にちなむという。
 中国原産。中国では 全国に分布。
 日本には、徳川吉宗の命により 享保5年(1720)長崎に入る。薬用に栽培するが、各地に野生化している。
 春に嫩葉を茹でて、秋に塊根をよく煮て、一日水に晒して食う。
 中国では、その塊根を何首烏(カシュウ,héshŏuwū)と呼び、茎を夜交藤(ヤコウトウ,yèjiāoténg)・首烏藤と呼び、葉を何首烏葉と呼び、それぞれ薬用にする。『中薬志』Ⅰpp.243-245・Ⅲpp.524-525 『中草藥現代研究』Ⅲp.212 『全國中草藥匯編 上』pp.458-459 『(修訂) 中葯志』V/661-663 

    中国では、何首烏(カシュウ,héshŏuwū)に、赤首烏と白首烏を区別する。
    そのうち赤首烏(セキシュウ,chìshŏuwū)はツルドクダミ、
    白首烏shŏuwū(ハクシュウ,báishŏuwū)は次のようなものである。
      Cynanchum auriculatum(飛來鶴・耳葉牛皮消)
      Cynanchum bungei(白首烏・泰山何首烏)
      Cynanchum otophyllum(靑洋參・奶漿草・大耳白薇)
      コイケマ Cynanchum wilfordii (隔山消・靑洋參)

 日本では、生薬カシュウは ツルドクダミの塊根で、しばしば輪切される(第十八改正日本薬局方)。 

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