辨 |
ミツバ属 Cryptotaenia(鴨兒芹 yāérqín 屬)には、4-6種がある。
C. canadensis 北アメリカに分布
ミツバ C. japonica(C.canadensis var.japonica;鴨兒芹)
ムラサキミツバ f. atropurpurea
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セリ科 Apiaceae(Umbelliferae;繖形(傘形) sănxíng 科)については、セリ科を見よ。 |
訓 |
『大和本草』に、「野蜀葵{ミツハセリ} 和名ミツハセリ。」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南・陝甘・河北・千島・樺太・ロシア沿海地方に分布。全草に強い香がある。 |
誌 |
中国では、全草を鴨兒芹(オウジキン,yāérqín)と呼び薬用にする。 『全国中草葯匯編』上/693-694
日本では、古くから野菜として利用し、江戸時代からは栽培している。 |
『農業全書』に、「野蜀葵(みつばぜり) 三葉芹、うへ様芹に同じ。水湿の辺り、樹下、かきのもと、其外陰湿の肥へたる所に畦作りしてうへたるは猶よし。草かじめ、手入を加ふれば一入さかへ、料理に用ひやはらかにして風味ある物也。膾、ひたし物、魚鳥の汁物などに加へてことに能きものなり」と。 『大和本草』野蜀葵に、「國俗昔ハコレヲ食スル事ヲ不レ知、近年食ス、市ニモウル」と。 |