辨 |
裸子植物については、裸子植物を見よ。 |
マオウ科 Ephedraceae(麻黃 máhuáng 科)には、マオウ属 1属がある。
マオウ属 Ephedra(麻黃 máhuáng 屬)には、ユーラシア・南北アメリカに約35-73種がある。
フタマタマオウ E. distachya(雙穗麻黃・二穗麻黃) 遼寧・吉林・黑龍江・内蒙古産
キダチマオウ E. equisetina(木賊麻黃・山麻黃・木麻黃)
華北・陝西・西北・四川・モンゴリア産 『中国本草図録』Ⅰ/0013
E. fedtschenkoae(雌雄麻黃)
E. gerardiana (山嶺麻黃・矮麻黃) 雲南・チベット・ヒマラヤ産
『中国本草図録』Ⅶ/3043・Ⅷ/3520・『週刊朝日百科 植物の世界』11-171
マオウ E. intermedia (中麻黃)
E. lepidosperma(斑子麻黃 『中国本草図録』Ⅹ/4547)
E. likiagensis (麗江麻黃) 雲南・四川産 『中国本草図録』Ⅴ/2037
f. mairei(匍枝麗江麻黃) 『雲南の植物Ⅰ』52
E. minuta (小麻黃・川麻黃・矮麻黃) 四川産 『中国本草図録』Ⅵ/2529
E. monosperma (單子麻黃) 遼寧・吉林・黑龍江・西北・四川・貴州・雲南産
E. pachyclada ヒマラヤ産
E. przewalskii (膜果麻黃・蛇麻黃)
中国西北・モンゴリア産 『中国本草図録』Ⅰ0014
var. kashgarica(喀什膜果麻黃)
E. regeliana(細子麻黃
E. saxatiles (藏麻黃) 四川・雲南・チベット産 『中国本草図録』Ⅳ/1576
シナマオウ(マオウ) E. sinica (草麻黃・麻黃・川麻黃)
『中国本草図録』Ⅰ/0015・『中国雑草原色図鑑』14
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訓 |
李時珍『本草綱目』は、「諸名、殊に不可解」と。 |
『本草和名』麻黄に、「和名加都禰久佐、一名阿末奈」と。
『延喜式』麻黄に、「カツネクサ、カタマクサ」と。
『倭名類聚抄』麻黄に、「和名加豆禰久佐、一云阿万奈」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』11(1806)に、「麻黄 カツネグサ アマナ倶ニ和名鈔」と。 |
説 |
遼寧・山東・河北・山西・陝甘・靑海・新疆・チベット・モンゴリア・ロシア東部などに分布。
「蒙古、中央アジアに広く分布し、乾いたゴロゴロ石の間にもよく生長している」(中尾佐助「中央アジアの自然」)。 |
雌雄異株。 |
誌 |
中国では、マオウ属 Ephedra(麻黃屬)の植物のうち次のものの茎を麻黃(マコウ,máhuáng)と呼び、根を麻黃根と呼び、薬用にする(〇印は正品)。『中薬志Ⅲ』pp.175-180 『全国中草葯匯編』上/721-724 『(修訂) 中葯志』IV/615-624
〇キダチマオウ E. equisetina(木賊麻黃・山麻黃・木麻黃)
E. gerardiana (山嶺麻黃・矮麻黃)
〇マオウ E. intermedia (中麻黃)
E. likiagensis (麗江麻黃)
E. minuta (小麻黃・川麻黃・矮麻黃)
E. monosperma (單子麻黃)
E. przewalskii (膜果麻黃・蛇麻黃)
E. saxatiles (藏麻黃)
〇シナマオウ E. sinica (草麻黃・麻黃・川麻黃)
日本では、生薬マオウ(麻黄)は シナマオウ、マオウ又はキダチマオウの地上茎である(第十八改正日本薬局方)。 |