ごぼう (牛蒡) 

学名  Arctium lappa
日本名  ゴボウ 
科名(日本名)  キク科
  日本語別名  ウマフブキ、キタキス
漢名  牛蒡(ギュウボウ,niúbàng)
科名(漢名)  菊(キク,jú)科
  漢語別名  惡實(アクジツ,èshí)、大力子(タイリキシ,dàlìzĭ)、黏蒼子、老鼠愁・老鼠撚撚、老母豬耳朶、黑風子、疙瘩菜、洋蘿蔔
英名  Great burdock, Edible burdock

2005/06/08   所沢市坂之下

2018/06/08 薬用植物園  

2022/07/07 薬用植物園 

2010/08/24 富山県薬用植物指導センター

 ゴボウには、多くの栽培品種がある。
 ゴボウの原種の写真は、『週刊朝日百科 植物の世界』1-26に載る。
 ゴボウ属 Arctium(牛蒡 niúbàng 屬)には、ユーラシアに41-44種がある。

  ゴボウ A. lappa(牛蒡) 『中国雑草原色図鑑』229
  ヒメゴボウ A. minus(小牛蒡)
ヨーロッパ・西アジア・シベリア・北東アフリカ産
  ワタゲゴボウ A. tomentosum(毛頭牛蒡)
ヨーロッパ・西&中央アジア・シベリア産
   
 キク科 Asteraceae(菊 jú 科)の植物については、キク科を見よ。  
 漢名の蒡は、葉が左右にひろがる蔬菜。即ちゴボウは牛菜。
 惡實は、果実の姿形と、刺が多いことから。
 和名は、漢名牛蒡(ギュウボウ,niúbàng)の呉音から。
 『本草和名』悪実に、「和名岐多伊須、一名宇末布々岐」と。
 『倭名類聚抄』牛蒡に、「和名岐太岐須、一云宇末不々岐」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』に、「悪実 ゴボウノミ」と。
 属名は、ギリシア語の arction(モウズイカ)から。
 朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江からイベリアまで、広くユーラシア温帯に分布。北アメリカ・オーストラレシアなどに帰化。 
 日本に入ったのは、平安時代以前。福井県三方町にある縄文時代の鳥浜遺跡から、ゴボウの果実が出土したという。
 中国では、むかし根・葉を食用にした。
 果実を牛蒡子(ギュウボウシ,niúbàngzĭ)・惡實(アクジツ,èshí)と呼び、根を牛蒡(ギュウボウ,niúbàng)と呼び、葉を大夫葉(タイフヨウ,dàifuyè)と呼び、それぞれ薬用にする。通常は草地や村落の周辺に自生するものを用いるが、しばしば栽培する。『中薬志Ⅱ』pp.47-49 『全國中草藥匯編 上』p.205 『(修訂) 中葯志』III/250-256

 日本では、生薬ゴボウシ(牛蒡子)は ゴボウの果実である(第十八改正日本薬局方)。
 宋代の『山家清供』には「牛蒡脯」という料理名が載る。
 今日、根を蔬菜として食用にするのは日本・朝鮮半島。
 日本では、平安時代の末には宮廷の献立に載っていた。



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