からだいおう (唐大黄) 

学名  Rheum rhabarbarum (R.undulatum, R.franzenbachii,
  R.rhaponticum auct. non L.)
日本名  カラダイオウ
科名(日本名)  タデ科
  日本語別名  ルバーブ、ショクヨウダイオウ(食用大黄) 
漢名  波葉大黃(ハヨウタイコウ,bōyè dàihuáng) 
科名(漢名)  蓼(リョウ,liăo)科 
  漢語別名  華北大黃、長葉波葉大黃
英名  Garden rhubarb
2006/04/16 薬用植物園
    「マルバダイオウ」Rheum rhaponticum L.」タデ科」
      別名ショクヨウダイオウでルバーブとも呼ばれる」と標示
2006/05/06 同上
2006/06/22 同上
2024/06/20 シミック八ヶ岳薬用植物園 
  「Rheum rhabarbayum(ママ)」タデ科」
   ルバーブ」と標示

 ダイオウ属 Rheum(大黃 dàihuáng 屬)は、華北・西北・四川・貴州・雲南・ヒマラヤ・内陸アジアに約30-60種がある。

  R. acuminatum(心葉大黃)
四川・雲南・チベット・ヒマラヤ・ミヤンマー産 『雲南の植物』76
  R. alexandrae
四川・雲南・チベット産
        『雲南の植物』75・『週刊朝日百科 植物の世界』7-208・7-216
  R. australe(R.emodi;藏邊大黃・牛尾七・大岩七)
ヒマラヤ産
  ヒロハダイオウ R. compactum(R.altaicum;密序大黃・阿爾泰大黃)
         中央アジア・シベリア・極東ロシア産 『中国本草図録』Ⅳ/1599
  チョウセンダイオウ R. coreanum 
朝鮮北部産
  R. delavayi (滇邊大黃・沙七・白小黃)
 四川・雲南・ヒマラヤ産 『雲南の植物』76
  R. forrestii (紅牛尾七・牛尾七・雪三七・小黃) 雲南・チベット産 『中国本草図録』Ⅶ/3064
  R. hotaoense(河套大黃)
陝甘・山西・青海産
  R. likiangense(麗江大黃)
 四川・雲南・チベット産 『雲南の植物Ⅰ』103
  R. macrocarpum
中央アジア産 
  R. moorcroftianum(卵果大黃)
ヒマラヤ産。『週刊朝日百科 植物の世界』7-218
  ノビレダイオウ R. nobile (高山大黃・塔黃)
        
ヒマラヤ東部産。『中国本草図録』Ⅳ/1601・『週刊朝日百科 植物の世界』7-217
        
『中尾佐助著作集』IV巻頭図版
    var. diqingene(迪慶塔黃) 『中国本草図録』Ⅷ/3540
  ダイオウ R. officinale (大黃・藥用大黃・馬蹄大黃・南大黃・四川大黃)
        四川・雲南・湖北・陝西産『中国本草図録』Ⅲ/1092『全國中草藥匯編 上』pp.62-64
        
『中薬志』I/43-49 『倭名類聚抄』に和名於保之と。
  
モミジバダイオウ R. palmatum (R.potaninii;
        
掌葉大黃・葵葉大黃・北大黃・天水大黃・西寧大黃)
        甘肅・青海・寧夏・四川・雲南・チベット産 『中国本草図録』Ⅴ/2062
 
      『中薬志』I/43-49 『(修訂)中葯志』I/24-35 『全國中草藥匯編 上』pp.62-64
    タングートダイオウ var. tanguticum (R.tanguticum;
        唐古特大黃・鷄爪大黃・香大黃・西寧大黃・銓水大黃)
        
甘粛・寧夏・青海・四川・チベット産
        
『全國中草藥匯編 上』pp.62-64 『中薬志』I/43-49
  R. pumilum (小大黄・矮大黃)
甘粛・青海・四川・チベット産 
  カラダイオウ
(ルバーブ・ショクヨウダイオウ) R. rhabarbarum
        (R.undulatum, R.franzenbachii;
        波葉大黃・河北大黃・華北大黃・山大黃)

        
『中国本草図録』Ⅱ/0538,Ⅳ/1600『全国中草葯匯編』下/59
  R. rhaponticum(Rhabarbatum rhaponticum, Rheum esculentum,
        R.rotundifolium)
ブルガリア産
  R. spiciforme(穗序大黃) 中央アジア・ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅴ/2063
  

  R. webbianum(喜馬拉雅大黃)
ヒマラヤ産 
  R. wittrockii (新疆大黃・天山大黃)
天山産 産地で大黃として薬用 
   
 タデ科 Polygonaceaee(蓼 liăo 科)については、タデ科を見よ。
 『本草和名』泳被へ『倭名類聚抄』大黄に、「和名於保之」と。
 『延喜式』大黄に、「オホシ」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』大黄に、「オホシ
延喜式ニハ羊蹄ノ古名ナリ。形似テ大ナル故ニオホシト云 破門和方書」と。
 漢名に含まれる大の字は、植物名「大黃」の場合は dài と読む。  
 河南・河北・山西・黑龍江・モンゴリア・シベリアに分布。
 日本には明治時代に入ったが、普及していない。
 長い葉柄に酸味と香味があり、皮を剥いて生食する。
 酸味を抑えるためには軟化栽培する。
 中国では、近縁の植物のうち、次のものの根茎・根を大黃(タイコウ,dàihuáng,だいおう)と呼び、薬用にする(〇印は正品)。『全國中草藥匯編 上』pp.62-64 『中葯志 』I/43-49 『(修訂)中葯志 』I/24-35 『中藥大辭典』0188

   Rheum australe(R.emodi;藏邊大黃・牛尾七・大岩七)
   Rheum hotaoense(河套大黃)
  〇ダイオウ Rheum officinale (大黃・藥用大黃・馬蹄大黃・南大黃・四川大黃)
  〇モミジバダイオウ Rheum palmatum (R.potaninii;
        掌葉大黃・葵葉大黃・北大黃・天水大黃・西寧大黃)

   カラダイオウ Rheum rhabarbarum(R.undulatum, R.franzenbachii;
        波葉大黃・河北大黃・華北大黃・山大黃)
  〇タングートダイオウ Rheum tanguticum (R.palmatum var.tanguticum;
        唐古特大黃・鷄爪大黃・香大黃・西寧大黃・銓水大黃)
   Rheum wittrockii (新疆大黃・天山大黃)
   
 日本では、生薬ダイオウ(大黄)は モミジバダイオウ、タングートダイオウ、ダイオウ、チョウセンダイオウ又はそれらの種間雑種の、通例、根茎である(第十八改正日本薬局方)。
 なお、エゾノギシギシの誌、土大黃を参照のこと。  

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