めぼうき 目箒
学名 |
Ocimum basilicum |
日本名 |
メボウキ(目箒) |
科名(日本名) |
シソ科 |
日本語別名 |
バジル、バジリコ |
漢名 |
羅勒(ラロク,luólè)・(羅艻) |
科名(漢名) |
脣形(シンケイ,chúnxíng)科 |
漢語別名 |
矮糠(ワイコウ,aikang)、薄荷樹(ハクカジュ,boheshu)、光明子(コウメイシ,guangmingzi)、蘭香(ランコウ,lanxiang)、香菜(コウサイ,xiangcai)、巴茲爾(ハジジ,bazi'er)、零陵香(江蘇・浙江にて)、佩蘭(山東にて)、家佩蘭(江蘇にて) |
英名 |
Basil, Sweet basil |
2010/10/16 薬用植物園 |
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辨 |
メボウキ属 Ocimum(羅勒 luólè 屬)には、世界の熱帯・亜熱帯に約65種がある。
レモンバジル O.× africanum 旧世界の熱帯・亜熱帯に産
ヒメメボウキ O. americanum(灰羅勒) 旧世界の熱帯・亜熱帯に産
O. basilicum
メボウキ(バジル) var. basilicum(羅勒;E.Basil)
var. pilosum (毛羅勒・羅勒・矮糠) 『中国本草図録』Ⅵ/2808・『中国雑草原色図鑑』188
『全國中草藥匯編 上』pp.523-524
インドメボウキ(広義) O. gratissimum(丁香羅勒)
アフリカ・アラビア・インド・スリランカ・ミャンマー産
インドメボウキ var. suave(O.suave;毛葉丁香羅勒)『中国本草図録』Ⅰ/0300・Ⅱ/0797
臺灣・華東・兩廣・雲南からマダガスカル・熱帯アフリカに産 『全國中草藥匯編 上』p.524
カミメボウキ O. tenuiflorum(O.sanctum;聖羅勒・薰草・零陵香;E.Holy basil)
臺灣・海南島・四川から東南アジア・インド・濠洲に産。ヒンドゥー教の聖なる草トゥルシー tulsi。
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シソ科 Lamiaceae(脣形 chúnxíng 科)については、シソ科を見よ。 |
訓 |
後趙の石勒(274-333)の諱を避けて、羅勒を蘭香と改む。 |
和名メボウキ(目箒)は、その種子を目に入れると、寒天様物質が出て目のごみをぬぐい、かすみ目に効く、ということから。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』22(1806)羅勒に、「メバゝキ」と。 |
種小名・英名は、ギリシア語の basilikon(高貴な草)に由来、王侯貴族が香水に用いたことから。
バジリコ basilico は、イタリア語名。 |
説 |
吉林・河北・華東・臺灣・両湖・両広・西南から、アジア熱帯&亜熱帯・北濠洲にかけての原産。
東歐・中央アジア・熱帯&亜熱帯アフリカ・南北アメリカなどに帰化。
日本には江戸時代に入る。 |
誌 |
全草を 香辛料・薬用に用いる。 |
『名医別録』の薫草及び『開宝本草』以下の零陵香はメボウキあるいはカミメボウキだが、今日零陵香の正品は オカトラノオ属 Lysimachia(排草屬)のモロコシソウ L.sikokiana (L.foenum-graecum;排草)である、という。『中薬志Ⅲ』pp.220-224、『中国本草図録』Ⅹ/4784 |
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