おだまき (苧環) 

学名  Aquilegia flabellata var. flabellata
日本名  オダマキ
科名(日本名)  キンポウゲ科
  日本語別名  イトクリ(イトクリソウ)
漢名  洋牡丹(yangmudan)
科名(漢名)  毛茛(モウコン,maogen)科
  漢語別名  
英名  
 
 オダマキ属 Aquilegia(耬斗菜屬)には、北半球の温帯を中心に約80種がある。

   A. alpina アルプス・アペニン原産
   A. amurense(阿穆爾耬斗菜)
 『中国本草図録』Ⅸ/4106
   A. atrovinosa(暗紫耬斗菜)
   A. bertolonii アルプス原産
   ヤマオダマキ A.buergeriana
     キバナノヤマオダマキ f. flavescens
   A. caerulea 米国コロラド州の州花
   カナダオダマキ A. canadensis (加拿大耬斗菜) 北アメリカ原産
   キバナオダマキ A. chrysantha (黃花耬斗菜)
   A. discolor スペイン原産
   A. ecalcarata (無距耬斗菜・野前胡・黄風・千年耗子屎)
 『中国本草図録』Ⅴ/2081
   A. flabellata
     ミヤマオダマキ var. pumila(A.japonica) 
     オダマキ var. flabellata (洋牡丹)
ミヤマオダマキの栽培品種
   ニシキオダマキ A. formosa (紅花耬斗菜) 北アメリカ原産
   A. glandulosa(大花耬斗菜)
   A. incurvata (秦嶺耬斗菜・銀扁担・燈籠草)
   A. japonica(長白耬斗菜) 
『中国本草図録』Ⅳ/1617
   A. lactiflora(白花耬斗菜)
   ツメナガオダマキ A. longissima
   A. moorcroftiana(腺毛耬斗菜)
   オオヤマオダマキ A. oxysepala (A.buergeriana var.oxyspala;尖萼耬斗菜・漏斗菜)
        
 一説にヤマオダマキの変種。『中国本草図録』Ⅲ/1121
     f. pallidiflora(黄花尖萼耬斗菜)
 『中国本草図録』Ⅵ/2581
   A. parviflora (耬斗菜・小花耬斗菜・血見愁・猫爪花・漏斗菜) 『中国本草図録』Ⅸ/4107
   A. pyrenaica ピレネー原産
   A. rockii(直距耬斗菜)
『雲南の植物Ⅰ』63・『雲南の植物』90
   A. sibirica(西伯利亞耬斗菜)
   A. viridiflora (耬斗菜・綠花耬斗菜・血見愁)
         
『中国本草図録』Ⅱ/0555・Ⅸ/4106・『中国雑草原色図鑑』62
     クロバナオダマキ var.atropurpurea(A. atropurpurea)
   セイヨウオダマキ A.vulgaris (耬斗菜)
   A. yabeana (華北耬斗菜) 『中国本草図録』Ⅳ/1618・『中国雑草原色図鑑』62 
 漢名を耬斗菜(ロウトウサイ,loudoucai)と呼ぶものは、広義にはオダマキ属の総称、狭義には その中の一種 A.viridiflora(綠花耬斗菜)を指す。
 ただし、園芸的にはセイヨウオダマキを言うことが多い。
 キンポウゲ科 Ranunculaceae(毛茛科)の植物については、キンポウゲ科を見よ。
 和名のオダマキは、花の形が苧環(おだまき。紡ぎ糸を、中が空洞になるように丸く巻きつけた糸巻き)の形に似ていることから。イトクリ(糸繰)も同義。
 観賞用に広く人家に植えられている。
 紡織の具としての苧環は、王朝以来詠われている。

   いにしへの しづのをだまき いやしきも よきもさかりは ありし物也
     
(よみ人しらず、『古今和歌集』17。しづは倭文と書き、古代の布の一種。)
   いにしへの しづのをだまき 繰りかへし 昔を今に なすよしも哉
     
(『伊勢物語』32段)

 静御前
(源義経の愛妾)は、文治2年(1186)鎌倉の若宮八幡宮に参詣し、源頼朝の前で、

   吉野山 嶺の白雪 踏み分けて 入りにし人の 跡ぞ恋しき
   しづやしづ 賎
(しづ)のをだまき 繰り返し 昔を今に なすよしもがな

と歌い舞った
(『吾妻鏡』・『義経記』)。 
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「おだまき 中末。花形つりがね草のごとく下へさかりて咲。色むらさき、葉ハしやくやくのごとし」と。

   山いづる太陽光を拝みたりをだまきの花咲きつづきたり
   死に近き母が目に寄りをだまきの花咲きたりといひにけるかな
     
(斎藤茂吉「死にたまふ母」(1913)より。『赤光』所収) 
   小園のをだまきのはな野のうへの白頭翁
(おきなぐさ)の花ともににほひて
     (1945「疎開漫吟」,齋藤茂吉『小園』) 
 


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