辨 |
テンノウメ属 Osteomeles(小石積 xiăoshíjī 屬)には、東アジア・太平洋に2-5種がある、という。
O. anthyllidifolia
var. anthyllidifolia(小石積) 臺灣(紅頭嶼)産
テンノウメ(イソザンショウ) var. subrotunda(O.subrotunda;圓葉小石積)
シラゲテンノウメ O. lanata
タチテンノウメ(シセンテンノウメ) O. schwerinae(O.schwerinae var.schwerinae,
O.schwerinae var.boninensis, O.boninensis, O.chinensis;
華西小石積)
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IPNI は、テンノウメ属 Osteomeles には、O.anthyllidifolia と O.schwerinae の2種のみを認める。
『絶滅危惧植物圖鑑 レッドデータプランツ』(2003)は、テンノウメ Osteomeles anthyllidifolia var. subrotunda
は、「屋久島以南の南西諸島、小笠原諸島、台湾(蘭嶼)、中国西南部、ハワイ、ポリネシアの南北の回帰線付近に点々と分布する。いちじるしい隔離分布を示すため、個々の個体群を独立種とする意見があり、小笠原諸島のものは別種(タチテンノウメ、シラゲテンノウメ)とされることがある」という。
『改訂新版 日本の野生植物』は、テンノウメ属は「ビルマから中国大陸中南部・台湾南部・フィリピン・琉球・小笠原・ハワイに隔離分布して、5種がある」といい、日本産のものとしてテンノウメとタチテンノウメをみとめ、タチテンノウメとシラゲテンノウメ及び中国のO.schwerinae
は「連続する1種であると考えられる」という。
ここでは、YList にしたがった。 |
バラ科 Rosaceae(薔薇 qiángwēi 科)については、バラ科を見よ。 |
訓 |
「和名天の梅ハ多分其小梅花樣ノ白花點々トシテ開キ宛モ星ノ天ニ麗ラブガ如クナレバ謂フナラン」(『牧野日本植物図鑑』)。
なお、ヤシャビシャク Ribes ambiguum(四川蔓茶藨子)にもテンノウメの別名がある。 |
説 |
屋久島・琉球・臺灣(南部)・廣東に分布。 |
誌 |
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