辨

　アカテツ科 Sapotaceae(山欖 shānlăn 科)には、世界の熱帯･亜熱帯に約58属 約1280種がある。

　　カイニット属 Chrysophyllum(金葉樹屬)
　　インドバターノキ属 Diploknema(藏欖屬)
　　Eberhardtia(血膠屬･梭子果屬)
　　Madhuca(紫荊木屬)
　　サポジラ属 Manilkara(鐵綫子屬)
　　Mastichodendron(鐵欖屬)
　　ミサキノハナ属 Mimusops(香欖屬)
　　オオバアカテツ属 Palaquium(膠木屬)
　　アカテツ属 Planchonella(山欖屬)
　　クダモノタマゴ属 Pouteria(桃欖屬)
　　　　クダモノタマゴ P. campechiana
　　ミラクルフルーツ属 Synsepalum(神秘果屬)
　　シアーバターノキ属 Vitellaria(牛油果屬)
　　Xantolis(刺欖屬)　
　　　

　アカテツ属 Planchonella(山欖 shānlăn 屬)には、東南アジア･オーストラレシアに約110種がある。

　　ムニンノキ(オオバクロテツ) P. boninensis(Pouteria boninensis) 小笠原産
　　P. clemensii(狹葉山欖) 海南島･ベトナム産
　　コウトウアカテツ P. duclitan 臺灣･マレシア･ニューギニア産
　　アカテツ P. obovata(P.ferruginea, Pouteria obovata;山欖)
　　　

訓

　「アカテツは，本来は樹皮の色に基づいて小笠原の島民から Black iron-tree の名で知られ、明治初期まではクロテツとして記録されたが、その後の誤認によってアカテツと称せられた。小笠原ではアデク(フトモモ科)をRed iron-tree とよんでいたので，これと取り違えたものである」(『日本の野生植物 木本』1989)。　

説

　琉球･小笠原･臺灣･海南島･インドシナ･マレシア･ニューギニア･オーストラリア北東部･バングラデシュ･パキスタンに分布。　

誌